一口に無線といっても、実はいろいろな方式がある。前述の企業向け専用線などで使われているFWAのほかに、2.4GHzの周波数帯を利用する無線LAN方式があり、スピードネットやファミリーネットジャパン、WIS-netでも使われている現在の主流だ。通信機などは比較的安価だが、電波の届く距離が最大でも数百メートルと短く、遮へい物にも弱いのがネックだ。
さらに、384K〜最大2Mbpsの通信ができる次世代携帯電話のFOMAやcdma2000 1xなども見逃せないところだ。またデータ通信に関しては常に携帯に一歩先んじてきたPHSも、ここにきて高速化・定額化が進んでいる。
アナログからISDNへ、そしてADSLへと電話回線を使ったアクセス手段がこの数年で飛躍的に進化したように、無線アクセスはこれからの数年で大きく変わる気配を見せている。しばらくは目が離せない展開が続きそうだ。