PHS最大手のDDIポケットが、定額制のデータ通信サービス「AirH"(エアーエッジ)」を開始した。モバイルも定額の時代を迎えたのだ。また、関西では、関西電力系の通信会社ケイオプティコムが、PHS網を利用した定額制の接続サービスを行っている。加入者の減少に悩まされているPHSが、データ通信に活路を見いだそうとする姿が垣間見える。
AirH"は、月額5800円(年間契約で4930円)で、つなぎ放題のモバイル接続サービス。接続スピードは32Kbps。ただし、この中にはプロバイダの接続料金は含まれない。たとえば、DIONの定額制コース「バリバリコース」1950円を契約すると合計で7750円となる。ADSLなど固定型常時接続と比較するとまだまだ高いモバイル常時接続だが、外出先で頻繁に利用するビジネスマンにとっては決して高い買い物ではないだろう。
また、AirH"には「ネット25」と呼ばれる25時間までの準定額制コースもある。こちらの料金も月額5800円。同じ値段なら上記のつなぎ放題コースの方がお得なように感じるが、こちらはフレックスチェンジ方式という仕組みを利用してデータ容量により32K/64Kbpsを切り替えながら通信できる高速性がウリ。月に25時間を超えない利用ならこちらがお得になる。
ケイオプティコムの「eo64エア」は月額3000円の定額でプロバイダ料金も込みの64Kbps接続を提供するサービス。このブロードバンド時代にたった64Kbpsでは寂しいと感じるかもしれないが、多くのコンテンツがダイヤルアップ向けに作られている現状ではそれほど不自由しない。それよりも家の中の好きな場所で、好きなだけインターネットを利用できる利便性がうれしいサービスだ。