Nimdaが凶悪だったのは、メール以外の手段でも感染活動を行ったところ。セキュリティホールをふさいでいないIISサーバ(ウインドウズ2000に搭載されているウェブサーバ機能)をランダムに攻撃して、IISサーバを感染状態にし、そのページをIEで閲覧したユーザーも感染するようにした。これ以外にもLANの共有フォルダにも感染活動を行い、ウェブ、メール、LANと、3つの種類の感染活動を複合的に行うことで、これまでにない速度で全世界に感染を広めていったのである。
Nimdaが“画期的”なのは、今までインターネットで流行したウイルスのほぼすべての感染方法を1つのウイルスに「統合」したところにある。OSのセキュリティホールという、一般ユーザーがなかなか気にしない部分を巧妙に突いたともいえる。
いずれにせよ、今までのように「怪しげな添付ファイルは開かない」という方法だけではセキュリティホールを突くウイルスの感染は防げない。これまで以上にウイルスについて高い意識を持つか、さもなくばウインドウズやIE、OEを使用するのをやめるしか道はない。