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ネットランナー 2002年5月号 2002年5月7日(火)

 そして、99年にファイル交換の大きなブレイクスルーが起きる。米国でP2Pを使ったMP3ファイル交換ソフト「ナプスター」が登場したのだ。ナプスターは、FTPやウェブのようにいちいち曲をアップロードしなくても、自分のパソコンのフォルダに入れておくだけで、ユーザー同士が欲しいファイルを勝手にダウンロードし合える仕組みになっていた。その革新性と便利さでナプスターは音楽好きのユーザーの間で大ブレイク。2000年には、より強力なP2Pネットワークを持つグヌテラが登場し、ナプスターと似た概念を持つソフトも多く登場した。現在はWinMXやKaZaAをはじめ、数え切れないほどのP2Pソフトがあるが、どれもクライアントソフトを起動してキーワード検索を行うと、合致するファイルを瞬時に検索し、ダウンロードできるという「基本的な構造」はナプスターを踏襲している。

 だが、その絶大なまでの便利さは、世界中で著作権侵害を助長させる結果にもなった。ナプスターはレコード業界によって起こされた裁判でサービス停止に追い込まれ、日本ではWinMXが原因で逮捕者まで出ている。P2Pそのものに違法性はないといっても、他人の著作物を勝手にやり取りするのは立派な犯罪だ。そのことをしっかりと踏まえて節度ある利用を心がけたい。

ファイル交換の匿名性と難易度
図

Interview P2P情報の総本山「Jnutella」主宰者川崎氏に聞く
「P2Pが持っている可能性を消さないで」

NR●Jnutella(ジュヌーテラ)を始めたきっかけは?
川崎●ナプスターやグヌテラが出てきて、興味深く動きを見ていたんですが、こういうP2Pの概念がファイル交換だけじゃなく、ほかに使い道ないの? って思ったんです。そういうことをまじめに議論できる場が欲しかったんで、なければ自分で作ろうと。

NR●P2Pのどんなところに可能性を感じますか?
川崎●何より情報発信、検索が楽というところですね。適当に日記をテキストファイルに付けておいて、それをいちいちFTPでアップすることなしに世界中に発信できるのはP2Pならではのメリットでしょう。ネットに接続しているユーザーがデスクトップ上でウェブサイトを展開し、それを相互に検索できるような仕組みがあれば、今のWWWなんかよりもっと欲しい情報を簡単に見つけられるようになりますし、P2Pならばそれが可能です。実際、最近は日本でもP2Pをビジネスに活用する動きが盛んになってますね。

NR●ファイル交換ソフトをどう思いますか?
川崎●P2Pにとっての「キラーアプリ」であることは間違いないです。でも、現状はコンテンツが権利で守られていないから良心の呵責を感じながらやらざるを得ない。だから、きちんと著作権者にお金が入る仕組みができればと思います。このあたりは法律が決めることではなく、権利団体が腹をくくらないとダメですね。P2Pを目の敵にするのではなく、それを使ってどうやってビジネスを展開するのか。ポジティブな方向でP2Pを生かしてほしいと思います。

Photo Jnutella主宰者の川崎祐一氏は、ネット総合コンサルタント大手ネットイヤーグループのテクニカルストラテジストだ。「なぜ著作権法を守らなければならないかを真剣に考える必要がある」と議論の必要性を訴える


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