試さないともったいない! 「Twonky Beam」アプリを獲得したエプソン“MOVERIO”(モベリオ)のツカイカタ本田雅一のウェアラブルスタイル(1/2 ページ)

エプソンが“スマートグラス”「MOVERIO」(モベリオ)向けに、「Twonky Beam for MOVERIO」の無償配布を開始した。デジタル放送番組の視聴を含め、用途がさらに広がった「MOVERIO」をAV評論家・本田雅一氏がじっくり試聴した。

» 2015年03月13日 10時00分 公開
[本田雅一,PR/ITmedia]
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 エプソンが“スマートグラス”「MOVERIO」(モベリオ)の最新モデル「BT-200/BT-200AV」向けに、「Twonky Beam for MOVERIO」の無償配布を開始した。Twonky Beamとは、家庭内でのメディア共有や動画の“お出かけ転送”といった機能を実現するDLNA準拠のAndroid™向けアプリ(通常は有償)。つまりBlu-ray Disc™レコーダーで録画したテレビ番組やリアルタイムの放送を、ほかの部屋でも楽しめる。

エプソンのスマートグラス「MOVERIO」(モベリオ)。価格はオープンプライス

 「BT-200/BT-200AV」は、Android™ 4.0プラットフォームを採用したヘッドマウントディスプレイだ。カメラやGPS機能はもちろん、Wi-Fi®やBluetooth®といった通信手段などスマート端末に求められる機能はほぼ網羅し、本体のタッチパッドで操作できる。アプリの追加で用途が広がるのもAndroid™端末と同じ。専用マーケット「MOVERIO Apps Market」には、「Twonky Beam for MOVERIO」のほかにも興味深いアプリが並んでいる。

 なにより、目の前に仮想的な大画面が拡がって見えるヘッドマウントディスプレイの中でも、「BT-200/BT-200AV」は透過型スクリーンに映像が映し出されるのが特徴だ。純粋に映像だけを見せるタイプとは異なるが、果たして実際の利用シーンにおいて、どのようにユーザー体験を変えてくれるのだろう。

「BT-200/BT-200AV」は、タッチパネルを備えた本体とヘッドセット部を有線接続するスタイルだ。カナル型イヤフォンも付属する

シースルーってどんな感じ?

 実際に使う前は、シースルーで背景が見えると映像に集中しにくいのでは? などと考えていたのだが、それは大きな誤りだった。実際の映像はなかなか鮮明。充分な精細感やコントラストを持っており、すぐにコンテンツに没入できる。

 投影サイズは仮想画面サイズで最大320インチ相当という。「仮想画面サイズ」という考え方は少々分かりにくいのだが、まず室内で使ってみた感覚としては、「2〜3メートル先の42インチテレビを観る感覚」に近い。しかし、例えば窓越しに遠景を見ると印象が変わる。高層ビルや夜景をバックにすると、巨大スクリーンを見ているような気分にもなる。なるほど、320インチという意味が分かった。

プロジェクター市場で高いシェアを持つエプソンが培ってきた光学技術、マイクロディスプレイ技術が詰め込まれた表示部。液晶パネルは16:9の0.42型ワイドで、解像度は960×540ピクセル。写真では小さく見えるが、実際に装着して見る映像はかなり鮮明で迫力もある。サイドバイサイド方式の3D表示にも対応する

 また、960×540ピクセルという解像度を“低い”と感じる人もいるかもしれないが、実際に映像を楽しむのにはちょうど良く、特に画素を意識することはない。当然、明るさや消費電力とも関係するため、必要にして充分といえるだろう。

付属のシェードは2種類。用途によって使い分けよう

 付属のシェードを交換することで、透過率を変えることもできる。暗いシェード(透過率は2%)を用いれば背景が暗くなり、「BT-200/BT-200AV」自身が投射する映像がより引き立つようになる。逆に色の薄いシェード(透過率40%)を使えば、シースルーならではの大画面が楽しめる。

 つまり、周囲の映像情報も必要な時には薄めのシェード、ホームシアターライクに映像に没入したい時には濃いシェードを選べば良い。このあたり、実際に体験するとよく分かるので、店頭で試す場合などは店員さんに相談してシェードを付け替えてみてほしい。店頭は明るいことが多いが、濃いシェードを使えば部屋の照明を落としてプロジェクターで投影したような質感を疑似体験できるだろう。

映像の楽しみ方もさまざま

 さて、映像の楽しみ方だが、「BT-200/BT-200AV」には複数の手法が用意されている。まず「BT-200/BT-200AV」本体で「YouTube™」などの動画をネット経由で見る方法、Miracast®(ミラキャスト)対応のスマートフォンとワイヤレス接続してスマホ画面をミラーリングする方法、そして「BT-200AV」に付属するHDMI®接続のワイヤレスミラーリングアダプターを用い、手持ちのBlu-ray Disc™プレイヤーなどの映像を視聴する方法だ。とくに自宅ならワイヤレスミラーリングアダプターの手軽さは魅力。シースルーのMOVERIOなら、視聴中にリモコンの上下を間違えることもない。

「BT-200AV」に付属するHDMI®接続のワイヤレスミラーリングアダプター。BT-200AV側は、プリインストールされているアプリ「MOVERIO Mirror」で接続できる

 新たに提供された「Twonky Beam for MOVERIO」は、「BT-200/BT-200AV」を単体でDLNAクライアントとして動作させる。ホームネットワーク内にあるBlu-ray Disc™レコーダーなどからデジタル放送番組をストリーミング、あるいはダウンロード(持ち出し)で扱えるようになる。

「Twonky Beam for MOVERIO」のメニュー画面と動画再生画面。チャプタースキップを使えば頭出しも楽だ

持ち出しコンテンツの選択画面。選択するとネットワーク経由でMOVERIOの本体メモリあるいはmicro SDカードに保存できる(左)。保存先は設定メニューで変更可能だ(右)

 今回は自宅にあるパナソニックのBlu-ray Disc™レコーダーを使用したが、この製品で録画した番組のほか、リアルタイムの放送番組も無線LAN経由で視聴できて快適だ。さらに“持ちだし用”の録画データを無線LAN経由で「BT-200/BT-200AV」の内蔵メモリ、あるいはmicro SDカードにダウンロードしておけば、通勤時や出張時などでも場所を選ばずに再生できる(→Twonky Beam for MOVERIO対応レコーダー表)。ストイックに画質を追求するというより、使用場所やコンテンツの幅を広げるという意味で、MOVERIOは独特の位置付けにあるヘッドマウントディスプレイだと感じた。

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