ソニー、“聴感補正技術”搭載のAVアンプ「TA-DA5700ES」:世界初
ソニーは、聴感補正技術「サウンド・オプティマイザー」を搭載した7.1ch AVアンプ「TA-DA5700ES」を発売する。映画などを制作する時の音量と再生時の音量差が原因で生じる音場感や低音感の違いを自動補正するという。
ソニーは9月28日、聴感補正技術「サウンド・オプティマイザー」搭載のマルチチャンネルインテグレートアンプ「TA-DA5700ES」を、12月10日より発売すると発表した。希望小売価格は27万3000円。
サウンド・オプティマイザーは、映画などを制作する時の音量と再生時の音量差が原因で生じる音場感や低音感の違いを自動的に補正するというもの。一般的に映画は迫力のある音量で鑑賞するのが理想的だが、家庭で大きな音を出すことは難しい。しかし人間の耳は音が小さいと低音と高音が聞こえにくくなり、逆に中域の音は若干ながら聞こえ方が良くなる特性があり、制作時と鑑賞時の音量差によって音場感や低音感が損なわれるという。
そこでソニーは、独自の音場補正技術「D.C.A.C.(デジタル・シネマ・オート・キャリブレーション)EX」の測定値をもとに、アンプのボリューム値に応じて最適な補正を施す技術を開発。低音感や音場感の相違を補正するための音圧周波数特性には標準規格のISO 226:2003を採用。さらに、位相周波数特性においては、映画や音楽鑑賞に最適化した基準特性を独自に作成した。これにより、音量の大小を問わず、制作者が意図した音場を表現できるという。
また、自動音場補正技術「スピーカーリロケーションwith A.P.M.」がフロントハイ・スピーカーに対応した点も新しい。フロントハイ・スピーカーはリスニングポイントから見て左右30度程度に配置するのが理想的だが、スクリーンの横などに配置する場合は間隔が開きすぎてしまうケースもある。スピーカーリロケーションで再配置することで、フロントハイの存在価値をより高めるという。
内蔵アンプは実用最大出力で各チャンネル160ワット(定格120ワット)。プリアウト出力に外部パワーアンプを接続し、フロントハイとサラウンドバックのスピーカーを同時に使うと最大9.1chの映画・音楽再生が行える。
USB端子を使えば、ウォークマンやiPhone、iPod touch、PCなどのダイレクト接続が可能。またネットワークオーディオ機能の強化として、NASやPCをAVアンプと直結する方式を採用し、新開発の「ハブ対応型高速ネットワークエンジン」を搭載。高速な信号処理で多彩なフォーマットに対応するとともに、クロックの安定性も向上して高音質再生が可能になる。192kHz/24ビットまでの2chに加えて、48kHz/24ビットまでの5.1chマルチチャンネルコンテンツ再生も可能だ。
またネットワーク映像配信サービスにも対応。ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団「デジタル・コンサートホール」(有料)や「Video Unlimited」(有料)、「YouTube」(無料)などにAVアンプから直接アクセスして再生できるようになった。スマートフォンアプリ「ES Remote」からのリモコン操作にも対応する。
HDMI入力は6系統(ARC、3Dパススルー対応)、HDMI出力は2系統を装備。ほかに、4系統の光デジタル音声入力、3系統の同軸デジタル音声入力などを備えている。本体サイズは430(幅)×187.5(高さ)×420(奥行き)ミリで、重量は18.2キロ。
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