小さくても“豊か”な音に、ソニーのAVアンプ「TA-DA5700ES」(4/4 ページ)
思うような場所にスピーカーを置けなくても理想的な音場、音量を上げなくても豊かな音。AVアンプは、われわれが日ごろ感じる不満を解消してくれるようになった。ソニーのAVアンプ開発者に詳しく話を聞いた。
――ES Remoteのメリットはなんですか
金井氏:基本的に音質がよくなります。おそらく“DMCの作り方で音質が変わる”という考え方そのものが画期的だと思いますが、「ES Remote」は音質を徹底的に追求して開発を行いました。ES Remoteは現存するDMCの中では最も高音質なものの1つだと思います。
また、TA-DA5700ES専用のリモコンアプリなので、音量や入力切り替えなどを含めて全部コントロールできますから、音楽を聴くためにテレビ画面を使わなくていいんです。例えばCDプレーヤーで音楽を聴くときはHDMI出力をオフにする方が多いでしょう。ES Remoteを使うと、ネットワークオーディオを聴くときもHDMIをオフにできるというわけです。
――オーディオ用アンプとしてのクオリティーも追求しているのですね。
金井氏:そういうことです。考え方がピュアっぽいんです。
――ところで、操作画面がとてもきれいになりました。
渡辺氏:これはユーザビリティーをとことん追求した成果の1つです。ES Remoteの操作画面も本体の操作画面とそっくりになっていますので、本体で操作に慣れれば、ESアプリで戸惑うことは少ないと思います。
――そういえばUSB-DACは、TA-DA5700ESがAVアンプで初搭載ですか?
渡辺氏:そうだと思います。96kHz/24ビット対応のUSB-DAC機能を搭載しています。これはPCとつなぐだけでTA-DA5700ESをUSBオーディオデバイスとして活用できる機能です。なかなか音質もいいですよ。
小さなボリュームでも豊かなサウンドが楽しめ、有名ホールや映画館そのままの音響を自宅にいながら楽しめる「TA-DA5700ES」。それらAVアンプとしての充実した機能性に加え、ピュアオーディオアンプとしても活用できるクオリティーが惜しまず投入されていることは、かなりうれしいトピックだ。高機能、されど音質最優先という、本質を見失わない製品作りを、大いに歓迎したい。
→ソニーストアで「TA-DA5700ES」を購入する
世界初聴感補正技術「サウンド・オプティマイザー」を搭載。価格は24万9800円(税込/3月2日現在)
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