より電球っぽくなったLED電球、音と光を操るLEDシーリングライト:LED Next Stage(2/2 ページ)
ここ数年で急速に普及したLED電球。メーカー各社は差別化のための“次の一手”を模索している。
明かりにあわせて音が流れるLEDシーリングライト
最近、LED電球とともに需要が拡大しているLEDシーリングライト。既存の“引っ掛けシーリング”に取り付けるだけで主照明を低消費電力&長寿命のLEDにできる手軽さが魅力だ。初期のLEDシーリングライトは、蛍光灯よりも薄くできるメリットを生かしたスリムタイプが主流だったが、最近では市場の拡大とともにバリエーションも広がり、和風の木枠タイプなど、さまざまな製品が登場している。
NECライティングが参考展示した「新コンセプト照明」も、木枠を使った円形スリムタイプ。ただし、天井から少し浮かせた構造で、ネックの部分にステレオスピーカーを搭載。スマートフォンやタブレット端末とBluetoothで接続し、音楽を再生できるという音楽再生対応のシーリングライトだ。もちろん室内からスピーカーの存在はまったく感じられない。
Android端末に専用アプリを導入すると、音楽再生および照明のコントロールが可能になる仕組み。調光/調色、常夜灯モードの設定といった操作に加え、アプリ内で端末の楽曲リストを呼び出して再生操作が可能だ。さらに「リラックス」「アクティブ」「ナチュラル」という3つモードを搭載しており、明かりの色や強さとともに、内蔵の音源を再生して部屋の雰囲気をガラリと切り替えるという。
例えば「リラックス」モードを選ぶと、照明は明るさを抑えた電球色となり、小鳥のさえずりなどの森の環境音あるいはスローテンポなジャズ音楽が室内に流れる。アクティブモードなら気分を盛り上げるクラシック音楽、ナチュラルモードでは波の音といった具合。なお、スピーカーなど音響面でパイオニアが協力しているという。
「音が空(天井)から降ってくるという、あまり体験したことのない照明。アプリを使うことで、光と音のちょっとリッチな空間を実現できる」(同社)。
展示機はあくまでプロトタイプだが、できるだけ早く商品化したいという同社。年内には第1弾商品が店頭に並ぶ見込みだ。
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