インタビュー
製品化が近づくシャープ「ICC LED TV」、他社の4K戦略との違い:IFA 2012(3/3 ページ)
「4K」ではなく、あくまで「ICCを搭載したTV」というシャープ。80インチを超える4Kテレビを各社が展示する中、少し違う戦略を持っているようだ。
IGZOや「BIG PAD」、エコ家電の展示も
シャープブースでは、同社最新製品が多数展示されていた。昨年はサッカー「Euro 2012」に合わせた展示が中心で、サッカースタジアムを模したブース全体に大型TVがいくつか置かれているといったシンプルなものだったが、今回はかなり異なる。とはいえ、すでに発表済みのものがほとんどで、日本の人々にとってニュースと呼べる話題は少ない印象。傾向としては欧州へのセールスを見込んだうえで、同地域では初お披露目となる製品を多数並べ、その反応を見る狙いのようだ。例えばIGZO関連の展示のほか、「BIG PAD」、店頭ディスプレイにも使えるAQUOSシリーズなどが典型だ。また巨大なポータブルスピーカー「GX-M10 Boombox」といったユニークな商品もあった。
中央部の特設コーナーにはコンセプト展示として「エコ家電」が多数配置されており、「電力の見える化」を実現するスマート家電が紹介されていた。ガラスで被われたモデルルームの壁には太陽光発電パネルが埋め込まれており、外部から光を取り入れると同時に、発電も可能になっているようだ。まだまだ実験段階だが、将来的な家電セールスポイントの1つとして検討しているのかもしれない。
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