ヤマハからもDolby Atmos対応のAVアンプが登場――AVENTAGEの上位機「RX-A2040」および「RX-A3040」を発表:出そろってきました
ヤマハの“AVENTAGE”に上位モデルとなる「RX-A2040」および「RX-A3040」が登場した。秋に予定されているファームウェアアップデートでDolby Atmosに対応する。
ヤマハは8月20日、AVアンプ“AVENTAGE”(アベンタージュ)の新製品として、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)に対応した「RX-A2040」および「RX-A3040」を発表した。「RX-A2040」は9月中旬発売で価格は18万円、「RX-A3040」は9月下旬に発売予定で価格は25万円となる(いずれも税別)。
ヤマハ伝統の“チタン”をメインカラーとした第4世代“AVENTAGE”の上位モデル(RX-A3040のみブラックもラインアップ)。両モデルとも9chのパワーアンプを搭載し、秋に予定されているファームウェアアップデートでDolby Atmosに対応する。同社では、7.1chに2つのシーリングスピーカーを組み合わせた9.1ch(7.1.2)構成から、シーリングスピーカーを4つにした11.1ch(7.1.4)、そしてドルビーイネーブルスピーカーを組み合わせる11.1chの3パターンを想定している。
先に発表された下位モデル「RX-A1040」を含むシリーズ共通の新機能として、Wi-Fi内蔵(Wireless Direct対応)やネットワークオーディオ機能における最大96kHz/24bit対応のALACサポートが挙げられる。ほかにも、音量を下げたときもYPAOの測定データを活かして自然で豊かな低音を維持する「YPAO Volume」、サブウーファーを使用しない構成でも力感のある重低音再生を実現する「Extra Bass」、サラウンドスピーカーをフロント側に設置してもバーチャルサラウンドが楽しめる「Virtual CINEMA FRONT」を搭載した。
電源は、従来の3回路分離型(オーディオ、デジタル、FL表示)から、新たにアナログビデオ部を加えた4回路分離型へと進化。シールドプレートを入れてS/Nを向上し、音の瞬発力とリアリティーの向上を図っている。AVENTAGEの特徴でもある左右対称コンストラクションと底部中央の“5番目の足”(底面中央のインシュレーター)はもちろん搭載。安定性を高め、筐体(きょうたい)の共振を分散させる設計だ。さらに「RX-A3040」は、ダブルボトム(2重底板)構造とH型クロスフレームで制振性をさらに高めた。
2モデルの主な違いは、DAC構成やシネマDSPなど。「RX-A2040」は、ESSの「9006」2基を搭載し、シネマDSPは「3Dモード」をサポート。一方の「RX-A3040」は、ESSの8ch DAC「9016」と「9006」を搭載し、9016をメインの7.1chに、9006はプレゼンススピーカーの4chに割り当てる仕組みだ。シネマDSPは先代「RX-A3030」から継承した「シネマDSP HD3(エイチディーキュービック)」となっている。
内蔵パワーアンプは全段ディスクリート構成で、定格出力は「RX-A2040」が180ワット/ch、「RX-A3040」は200ワット/ch。なお、プリアウト出力を使って最大11.2chに拡張できるのは「RX-A3040」のみだ。またヤマハでは、今年もAVENTAGE各モデルを個別の音質担当者が異なるチューニングを行った。「原音に忠実で聴き疲れしない、自然な音色」を各モデル共通のコンセプトとしながら、例えば「RX-A1040」では「アタック感のあるエネルギッシュなチューニング」を目指している。そして今回発表された「RX-A2040」は「楽器が作る音増の質感や温かみを重視したチューニング」、「RX-A3040」では「高解像度と高域レンジで音にスケール感を出すチューニング」という。
両モデルともHDMI入力は8系統、出力は2系統を装備。4Kパススルーおよびアップスケーリングに対応しており、さらに秋のファームウェアアップデートで4K/60p(YCbCr 4:4:4)までサポートする予定だ。
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