たたき機能+取り残し防止センサー搭載 操作性を重視した東芝初のふとんクリーナー「VC-CLF1」登場:排気もクリーンに
東芝ライフスタイルは同社初となるふとんクリーナー「VC-CLF1」を発表した。毎分約1600回振動するたたき機能はハウスダストを寝具から浮き出させるほか、軽い力で操作できる快適さも実現した。
東芝ライフスタイルは7月15日、サイクロン式掃除機の新モデル「TORNEO V」(トルネオ ヴイ)として同社初となるふとんクリーナー「VC-CLF1」を発表した。価格はオープンで、実売想定価格は5万円前後(税別)。9月1日に発売する。カラーはグランホワイトのみ。
VC-CLF1はコードレスタイプのふとんクリーナーで、吸引口の中央に設置した「ワイドビーター」が毎分約1600回振動し、ダニのエサとなる皮脂やダニの死骸などのハウスダストを浮き出させるという。ヘッド部分の幅は210ミリと広く取っており、振動中はふとん生地の吸込みを抑えて軽い力で掃除できることをうたう。実際に使ってみたが、ヘッド部分に4つの車輪を備えていることもあり、他社製のふとんクリーナーと比べてほとんど力を入れずに素早くふとんの上を往復できた。
同社担当者によると、「毎秒80センチで掃除機を動かすことができ、シングルタイプのふとん1枚なら80秒あれば掃除できる」という。
また、赤外線センサーを備え、目に見えないハウスダストもLEDランプが点灯して教えてくれる。
担当者は「他社製品は本体サイズの割に吸引口の幅が狭かったり、掃除をするときに腕に負担がかかったり、温風や紫外線など過多な機能が付いていたりする。ふとんクリーナー市場に最後発として参入するにあたり、他社製品を研究しながら“いいとこ取り”なものを開発できた」と説明する。さらに、「ふとんを乾燥させたいならふとん乾燥機、空気をキレイにしたいなら空気清浄機を使えば良く、ふとんクリーナーがそれらの役割を果たす必要はないと思っている」と続けた。同社によると、使用目的はあくまで「ダニのエサや死骸・フンをしっかりと取り除くこと」であり、生きているダニ自体を除去することは目的ではないと強調する。
集じん部は東芝独自の遠心分離サイクロン「バーティカルトルネードシステム」を搭載し、吸引したゴミを約2分の1の容量まで圧縮してゴミ捨て時の舞い上がりを防ぐとしている。ダストカップや排気清浄フィルターは水洗いが可能。
排気清浄フィルターにはウイルスの働きを抑制するというフラボノイドフィルターを採用しており、寝具に直接触れるヘッド部分にも抗菌樹脂を使うなど、衛生面も配慮した。
運転モードは自動/かけふとん/羽毛の3種類。羽毛モードの時はたたき機能を使わずに吸引できる。リチウムイオンバッテリーを搭載し、約5時間の充電でモード別に6〜25分連続で駆動する。約2000回の充電が可能だ。
本体サイズは270(幅)×210(奥行き)×450(高さ)ミリ、重量は1.8キロ。集じん容積は0.2リットル。直立させて充電できる充電台、隙間ノズル、丸ブラシ、ヘッドカバーが付属する。
後発ながらふとんクリーナー市場に可能性を感じて参入
東芝ライフスタイルの担当者は、「これまでふとんクリーナーは吸引力を始めとする性能などにいろいろ疑問があって手を出してこなかったが、現に2013年から市場は伸びてきている。今後も掃除機市場の中で2割のシェアを安定的に占めると判断したため、後発ながらも市場に参入することを決めた」と説明する。
また、「本体の重みで滑らせるように掃除する低重心タイプのものが伸び悩んでいるので、シェアを伸ばしている手元重心タイプのものを開発した」という。同社独自のWeb調査では、ふとんクリーナーの購入者は吸引力に期待をしており、非購入者は「重そう」「使いにくそう」という理由を挙げていたため、「それらを配慮して開発したVC-CLF1を投入するに至った」と話している。
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