検索
ニュース

無線LAN搭載でスマホ連携 Cerevoが自動変形する「サイコパス」の特殊拳銃「ドミネーター」を開発あなたの犯罪係数はいくつ?

Cerevoが、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場する特殊拳銃「ドミネーター」を再現した「DOMINATOR MAXI」(ドミネーター・マキシ)を発表した。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 Cerevo(セレボ)は7月18日、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場する特殊拳銃「ドミネーター」を1/1スケールで忠実に再現した「DOMINATOR MAXI」(ドミネーター・マキシ。開発コードネーム)を発表した。作中同様に、パラライザー(通常時)からエリミネーター(変形時)へと本体が変形する。2015年度中の発売を予定しており、価格は未定だが10万円以下を想定しているという。販売方法は未定。

photo
左からニッポン放送のアナウンサー吉田尚記さん、Cerevoの岩佐琢磨社長

 7月18日に開催された発表会では、Cerevoの岩佐琢磨社長がサイコパスの宜野座伸元(ぎのざのぶちか、アニメ1期では監視官、2期では執行官を担当)のコスプレ姿で登場した。司会はアニメファンの間では“よっぴー”の愛称で親しまれているニッポン放送のアナウンサー吉田尚記さん。同作の大ファンであるという2人がお披露目されたドミネーターのプロトタイプの魅力を存分に語った。

photo
パラライザー時
photo
エリミネーター時

 ドミネーターは、作中で監視官と執行官だけが携帯・使用できる特殊拳銃で、特定の人物に銃口を向けると“犯罪係数”と呼ばれる脅威判定を行える。

photo
ドミネーター・マキシの特徴

無線LAN内蔵 スマホ連携で“犯罪計数”を表示

 ドミネーター・マキシは、無線LANとカメラ(現時点ではカメラ非搭載)、OS(Linuxの予定)を内蔵。スマートフォンアプリと連携して銃口を向けた相手の犯罪係数をスマホ上に表示できる。相手の犯罪係数に応じて自動で変形したり、トリガーがロックされたりという作中同様の機能も備える。なお、変形速度もこだわっており、スマホ経由で速度も変更できる。

photo
アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」に登場する特殊拳銃「ドミネーター」を1/1スケールで忠実に再現した「DOMINATOR MAXI」(ドミネーター・マキシ)
photo
銃口の上部にカメラを搭載する予定

 グリップ部にはタッチセンサーとバッテリーを内蔵。グリップを握るだけで効果音が鳴るほか、不正なユーザーが手にした場合は、その旨を伝えるアラートを再生して利用できなくするというギミックも搭載する予定だという。なお、プロトタイプでは右利き利用を想定してセンサーを右側だけに備えているが、岩佐社長は「今後左利きにも考慮してセンサーを追加することも検討する」と話した。

 また、バッテリー持ちについて、岩佐社長は「我々独自の基準として、コスプレ撮影会を1日やってもバッテリーが持つようにしたい」と笑顔で語った。

 本体全体には総数100個以上のLEDを搭載。通常時、変形時、執行時などシーンに合わせて発光状態が変化する。カラーはアニメに合わせたものを選定していくという。

photo
本体全体に100個以上のLEDを搭載する

 作中と同じく、グリップを握る、人に銃口を向けるという動作に応じて内蔵スピーカーから声優・日高のり子さんの音声が流れる。本商品開発にあたり、新たに日高さんの取りおろしボイスを100種以上収録した。

 部材点数は「100には満たない数」(岩佐社長)で、材質は基本的にABS樹脂などのプラスチックを採用。ギアやフレーム部分には金属を使った。現時点での重量は約800グラム。岩佐社長は「とにかく詰め込めるものをどんどん搭載していく」としているが、「あまり重すぎても使いづらいので、バランスは調整していく」と語った。

 非常に精巧な作りであるプロトタイプを前にして吉田さんも興奮した様子で「ほかにも類似製品はたくさんありますが、ここまでリアルに作られているものはなかなかない。正面からドミネーターを見るのも新鮮です」と語った。

photo
正面から見たドミネーター

 苦労した点については「ほぼすべて」(岩佐社長)と振り返る。既存のパーツで流用できるものがほとんどなく、基板も含めて新たに開発した部材を組み合わせていった。

 DMM.comの依頼をきっかけに、2015年4月ごろから企画・開発を始めたという。サイコパス製作委員会にドミネーターの3Dデータや設定資料などを提供してもらい、忠実に作中のドミネーターを再現している。岩佐社長によると、プロトタイプを見た製作委員会のスタッフは「誰もが目を丸くして驚いていた。変形時のギア音がメカっぽくていいねと好評だった」という。

これからは玩具もネットにつながる時代

 岩佐社長は、「世界的なトレンドとして、家電業界の技術を玩具業界に取り入れる動きがあり、Cerevoの技術があればそこで勝負できると思った。これからはネットでつながる“Connected toy”の時代。最近のアニメに出てくる武器や装備などは非常に高度で、それを現実の世界でも普通に買える商品として再現していくプロジェクトを開始する。今回はその第1弾です」と意気込みを語った。

 また、精巧な商品ながらも量産体制を整えており、「小ロットでモノを作る環境があるのがCerevoの強み。ホビーは趣味の世界なので、本当にいいものは多少値段が高くても売れるので、ビジネスとしての算段はもちろんあります」と自信を見せる。

 7月19日に恵比須ザ・ガーデンホールで開催されるサイコパスのイベント「朗読劇『PSYCHO-PASS サイコパス』−ALL STAR REAL ACT」の会場でプロトタイプを一般公開する。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る