「CSYS」には建設用クレーンにインスパイアされたというカウンターウェイトシステムが搭載されており、アームを指一本で軽々と動かせる。いわゆる「滑車の原理」が働くためだ。しかも任意の位置でピタリと止まり、指を離しても動かない。これは便利。
またアームは275ミリ延ばすことができるが、こちらもアンチフリクションベアリング(減摩軸受)を使用しているため、力はほとんど要らない。そしてクランプ部分(根本)は360度回転可能。可動範囲はこの3つで決まることになる。いずれも軽々と動かせるため、用がなくてもついつい触ってしまう。
一番良かったのは、LED部分が小型で熱くないため、光源を顔の近くに持ってきてもジャマに感じないこと。精密ドライバーを使ったり、HG以上のガンプラを作る時のような細かい作業では、ついつい手元に顔を近づけてしまいがちだ。しかしライトを動かして手元を十分に明るくすれば自分が動く必要もない。額に大光量の対物ライトをつけているようなイメージで使えるのだ。
今回はデスクに固定できる「CSYS clamp」(シーシスクランプ)を試用したが、ほかにも卓上タイプの「CSYS desk」、背の高いフロアタイプ「CSYS floor」がある。ぞれぞれブラックとシルバーが用意されており、使用する場所とインテリアとの相性で選択できる。価格は「CSYS clamp」と「CSYS desk」が6万9120円、「CSYS floor」が10万9080円(いずれも直販価格、税込)。
照明器具としてはかなり高価だが、37年という長寿命、そして操作性に優れたデザイン家電として考えれば、さほど無理のある値付けだとは思わない。また、多くのデザイン家電は設置する部屋にもスタイリッシュさを求めるが、CSYSは無骨な作業デスクにも似合うところがいい。「良い物を長く使いたい」という人にオススメしたい逸品だ。
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