机の上がライブ会場に ソニーのデスクトップ用オーディオシステム「CAS-1」:ヘッドフォンアンプにも
ソニーは9月24日、コンパクトオーディオシステム「CAS-1」を発表した。PCと共に使うデスクトップ用モデルで、ヘッドフォンアンプとしても利用できる。
ソニーは9月29日、デスクトップ用のBluetoothスピーカーシステム「CAS-1」を発表した。価格はオープンで、実売想定価格は8万円前後(税別)。10月17日に発売する。カラーはホワイトとブラックの2色を用意した。
机の上でPCと合わせて利用することを想定しており、ステレオスピーカーとアンプ内蔵USB-DACで構成される。最大192kHz/24bitまでのPCM音源、リニアPCM変換した2.8MHzまでのDSDの再生ができる。コンパクトながらも高品位な音を引き出す本格派なハイレゾオーディオ。家の中でも使いやすいように小さいボリュームでも高音質な再生ができる技術を採用しているのが特徴だ。
アンプは、徹底して低ノイズ化を図った新設計のフルデジタルアンプを採用。新開発のPWMプロセッサを搭載したほか、電源回路も大幅に見直した。情報を間引かずに音量を下げられる「パルスハイトボリューム」や、耳で聞こえにくくなる周波数帯の音圧を補完する「Low Volume Mode」で、小音量時の音質改善にも取り組んでいる。スピーカーの角度を調整できるスパイクを付属し、近距離でもボーカルを高い位置で聴くことができる。
これらの技術により、デスクトップ用途に最適な視聴距離75〜200センチの「ニアフィールドリスニング」設計を実現した。机の上で作業しているときはもちろん、部屋の中で移動した際もボーカルの存在感をしっかりと感じるという。出力は24ワット+24ワットに対応する。
ヘッドフォン出力に同社のポータブルヘッドフォンアンプ「PHA-2」相当の回路を組み込んでおり、ヘッドフォンアンプとしても楽しめる。ゲイン切り替えスイッチも搭載。金メッキ処理のステレオミニ端子を備える。
スピーカーは広指向性の14ミリ径ソフトドームツイーターと高い剛性を備える62ミリ径カーボンファイバーコーンを採用。底面にバスレフポートを備える。筐体素材には12ミリ厚のMDF(中質繊維板)素材と9ミリバーチ合板を使用し、振動をしっかりと受け止めて美しい音の響きを引き出すという。実効周波数特性は60〜50kHz、感度は81dB、定格インピーダンスは5オーム。
Bluetooth 3.0に対応し、コーデックはLDAC、AAC、SBCをサポート。NFCを搭載し、ワンタッチでペアリングできる。48kHz以下の音源を192kHz/24bitまでアップスケーリングする「DSEE HX」にも対応する。
アンプの消費電力は29ワットで、待機時は2/0.5ワット(Bluetoothオン/オフ時)。アンプ内蔵DACのサイズは、約55(幅)×178(奥行き)×210(高さ)ミリ、重量は約1.3キロ。スピーカーのサイズは約95(幅)×178(奥行き)×172(高さ)ミリ、重量は約1.5キロ(1機)。入力端子は前面にUSB A×1、背面にUSB B×1を、出力端子はヘッドフォン出力×1を備える。
USBケーブル、スピーカーケーブル×2、スピーカーベース×2、スパイク(大)×4、スタンド、ACアダプター、ACケーブル、リモコンが付属する。
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