セールスオンデマンドは12月9日、人間とロボット掃除機の床掃除を比較した調査結果を発表した。これによると、人間はしっかり掃除したつもりでも床のカバー率はいまひとつだった。
検証では、5人の主婦に普段通りの掃除を行ってもらい、掃除機のヘッドの軌跡からフロアカバー率を計測した。一方のロボット掃除機は最新の「ルンバ980」を使用して同じ環境で掃除を行い、軌跡平均を集計。それぞれ総床面に対して何%を掃除できたかを専門家の監修のもとで計測した。
その結果、主婦は「しっかり掃除機をかけているつもり」にも関わらず、フロアカバー率は平均73.63%程度。主婦の目線カメラ映像などを分析すると、床全体を掃除するように掃除機を動かすものの、実際には目に見えるゴミだけを追う動きをしていたという。また目の届かない場所には気づかず、複雑に入り組んだ場所ではムラのある動きになっていた。「人によって掃除の仕方は異なるものの、まんべんなく掃除することが難しいということが分かった」(同社)。一方のロボット掃除機は、平均99.05%と高い数値が出た。
セールスオンデマンドは、今回の検証動画を心理学者の富田隆氏による分析とあわせて同社サイトに掲載した。冨田氏は、「人間は視覚に依存する生き物で、頭の中でとらえたゴミを取ったという主観的な現実に基づいて、部屋全体を完璧にキレイにした感覚になる。これに対してロボット掃除機は、端から順番に一つの例外もなく、まんべんなく処理を行うところが優れている」と指摘。今回の検証動画は一般的な掃除に当てはまるケースであるという見解を示した。
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