バッテリーは2倍長持ち、騒音は半分――ダイソンが新しいコードレスクリーナー「V8シリーズ」を発表
ダイソンは、新しいコードレス掃除機「V8シリーズ」を5月下旬に発売する。新型モーターの採用でパワーアップしたほか、コードレスクリーナー最大の課題であったバッテリー駆動時間を40分にまで延ばした。
ダイソンは5月17日、新しいコードレス掃除機「V8シリーズ」を発表した。新型モーターの採用でパワーアップしたほか、コードレスクリーナー最大の課題であったバッテリー駆動時間を従来の倍にあたる40分に延ばすなど、全面的なモデルチェンジとなった。5月27日に発売予定で、価格は7万6800円から。
駆動時間延長の秘密は、新しいリチウムイオンバッテリーと新型モーター「DDM V8」だ。バッテリーは正極材料をNCM(ニッケル、コバルト、マンガン)からNCA(ニッケル、コバルト、アルミニウム)に変更することでエネルギー密度を向上させ、容量も従来の2100mAhから3000mAhへと増やした。一方のV8モーターは、メカニカルな部分こそ従来の「DDM V6」とほぼ共通ながら、制御ソフトのアルゴリズムを変更するなどして毎分最大11万回転を実現。これはDDM V6より1万回転も多い数字だ。
発表のために来日したコードレス製品の開発責任者、ケビン・グラント氏は、「一般家庭で掃除時間を調査したところ、99.5%が40分以内に掃除を終えている」とし、コードレス掃除機がメインの掃除機として使えるようになったことを示唆。「他社の見過ごしている課題を解決するのが、ダイソンの哲学だ」と胸を張った。
もう1つの大きな改善点は、駆動時の騒音を最大50%も抑えたこと(50%はMAXモード時)。最も大きな音を出すモーターはソフトなフォーム素材とラバー素材を使った制振構造で安定させ、サイクロンのコーン部は吸気口は上下の開口部をサイズ変更するなどして空気の流れをスムーズにした。さらにフィルターの追加などアコースティック(音響)な改善を各所に加えている。
シュラウドにゴミを残さないギミック
2層構造が特徴の「2ティアー・ラジアル・サイクロン」を搭載するなど、外観は従来機のデザインテイストを継承しているが、使い勝手とメンテナンス性を向上させる改善がいくつも加えられている。例えばバッテリー残量を示すステータスLEDを搭載。付属アタッチメントを着脱する際のボタンを本体側からアタッチメント側に移すことで容易に着脱できるようになった。
ユニークなのは、ゴミ捨て時のギミックだろう。ダイソンのコードレスクリーナーは生活空間に置かれることも多く、透明な「クリアビン」は中にゴミが残っていると外から見えてしまう。とくクリアビン内にあるにシュラウドと呼ばれるパーツは、細かい網目状のためにホコリ等が付着しやすい。
そこでV8シリーズでは、ゴミ捨て時にサイクロン部がシュラウドごと上に持ち上がる仕組みを採用。このとき、ゴム製のスクレイパーがシュラウドに付着したゴミを“こそぎ落とす”ことで、ゴミ捨てのたびに掃除できるようになった。
V8シリーズのラインアップは、付属品と本体カラーの違いで4モデル。付属のアタッチメントもパワーアップしており、例えば「V8アニマルプロ」の「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」(従来のモーターヘッドに相当)は、内蔵モーターの出力が従来の35Wから50Wに向上した。また、ふとん掃除に便利な「ミニモーターヘッド」(各モデルに付属)も内蔵モーターが従来の20Wから30Wに出力を上げたほか、接地面の形状を変更したことで、ふとんなどに吸い付きにくくなっている。
製品名 | V8アブソリュート | V8アニマルプロ | V8フラフィ+ | V8フラフィ |
---|---|---|---|---|
ソフトローラークリーナーヘッド | ○ | ○ | ○ | |
ダイレクトドライブクリーナーヘッド | ○ | ○ | ||
ミニモーターヘッド | ○ | ○ | ○ | ○ |
コンビネーションノズル | ○ | ○ | ○ | ○ |
すき間ノズル | ○ | ○ | ○ | ○ |
フトンツール | ○ | ○ | ○ | |
ハードブラシ | ○ | ○ | ○ | |
延長ホース | ○ | ○ | ○ | |
収納用ブラケット | ○ | ○ | ○ | ○ |
店頭参考価格(税別) | 9万6800円 | 8万6800円 | 8万6800円 | 7万6800円 |
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