クリーニングいらず? 微細な水滴でドライコースを変えたシャープのドラム型洗濯機
シャープは新しいドラム型洗濯機「ES-ZP1/ZH1」を8月上旬に発売する。おしゃれ着の痛みを抑えつつ洗浄力を向上させた「ホームクリーニングコース」を新たに搭載した。
シャープが8月4日に発売する新しいドラム型洗濯機「ES-ZP1/ZH1」には、おしゃれ着の痛みを抑えながら洗浄力を向上させた「ホームクリーニングコース」を新搭載。従来の「ドライコース」「手洗いコース」などに洗浄力不足を感じていた人たちのニーズに応える。
従来のドライコースは、ウールやシルクといったデリケートな衣類の痛みを抑えながら洗うためのコースだ。このため衣類をあまり動かさないのが特徴で、例えばドラム型洗濯機ではドラムを左右に揺らす程度、縦型洗濯機でもパルセーター(水流を起こすフィン)を細かく動かすにとどめていた。つまり「洗浄力を妥協したコース」(同社)といえる。
シャープでは独自の高圧給水ノズルで水道水を小さな水滴にして勢いよく衣類に吹き付ける「マイクロ高圧シャワー」を活用。「ホームクリーニングコース」を設けることで、「従来のドライコースでは落としきれなかった汚れもしっかりと落としながら、衣類のダメージを抑えることができる」(同社)としている。
マイクロ高圧シャワーの水滴は、わずか100〜500μm(マイクロメートル)という大きさ。ES-ZP1では毎秒100万個、ES-ZH1は毎秒約10万個を超える水滴が繊維の奥にまで入り込み、汚れをはじき飛ばすという。また洗浄中は、衣類にシャワーが当たりやすいようにドラムのタンブリングを制御することで、「標準コースと同じくらいの洗浄力がある」としている。
例えばニットに付着したファンデーションや食べこぼしの汚れ。あるいはカシミヤコート、ダウンジャケット、レーヨンのブラウスといった“自宅では洗いにくかった衣類”にも対応できる。ニットなども布縮みしにくいという。
「極め洗いコース」「サッと予洗いコース」も継承
シャープは2015年から農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」のメンバーと協力し、ガンコな汚れも落とす「極め洗いコース」を開発した。こちらは約40°Cの温風をドラム内に送り込み、衣類と洗剤液を温めることで洗剤を活性化。油分や皮脂などの汚れを浮かした状態でマイクロ高圧シャワーをあて、繊維の奥に入り込んだ汚れもはじき飛ばすという仕組みだ。水量も標準コースの最大4倍(2kg洗濯時で約50L)とし、「これまで洗濯機では落ちないと諦めていた皮脂汚れや黄ばみなども約90分間ですっきりと落とす」(同社)
一方の「サッと予洗いコース」は、洗剤を使わずにマイクロ高圧シャワーによって5分程度の予洗いを行うコース。洗濯前に“もみ洗い”をしていたような泥汚れなどに適している。
このほか、上位モデルのES-ZP1には業界で唯一、ヒートポンプとヒーターを併用する「ハイブリッド乾燥」も搭載。熱エネルギードラム内にロスなく送り込む独自のヒートポンプ乾燥システムのサポートヒーターの熱源を利用することで、省エネ性と「暖かい、ふんわりした仕上がり」を両立させた。同社が実施した官能評価試験では、従来機「ES-Z200」2014年発売に比べ、約90%の女性が有意な差があると回答したという。
ES-ZP1とES-ZH1は、いずれも洗濯容量が10kg、乾燥容量は6kg。外形寸法は640(幅)×730(奥行き、ZH1は729)×1114(高さ)mmとなっている。本体カラーは、ES-ZP1がゴールド系、ES-ZH1はホワイト系。価格はオープンプライスで、店頭ではES-ZP1が30万円前後、ES-ZH1は22万円前後(いずれも税別)になる見込みだ。
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