名産品は魅力的、でも「ぜひ住みたい」が0人だった市町村は……

» 2007年07月24日 21時33分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 全国で最も魅力的な市町村は「札幌市」で、次いで「京都市」「横浜市」であることが、ブランド総合研究所の調査で明らかになった。前回の調査と比べ最も上昇したのは「輪島市」、一方で財政再建団体に認定された「夕張市」は下降した。夕張市に「住みたくない」という回答は多いものの、「夕張メロン」の購入意欲は高く、全国で1位となった。

 昨年5位だった京都市は2位となったが、神戸市は2位から6位に転落。東京で最も評価の高かったのは渋谷区で19位、大阪はランク外だったが、「近畿エリア」で大阪市が4位に入った。

 ブランド総合研究所は、昨年に引き続き「地域ブランド調査2007」を実施した。調査対象は全782市と東京23区、195の町村を加えた計1000の市町村で、有効回答数は3万1169人。調査期間は6月28日から7月4日。各市町村に対してイメージなど全63項目を、インターネットで調査した。

カッコ内は昨年調査の順位、空白は昨年調査の対象外

昨年に引き続き「札幌市が魅力的」 

 8割を超える人が札幌市を魅力的と回答、昨年に引き続いてのトップとなった。また「観光意欲度」「自然資源」「モノ資源」で、いずれも1位となり、観光と自然が豊富な市として評価が高かった。

 3月の地震で被害を受けた石川県の輪島市は、昨年の結果より大幅に上昇。観光に「ぜひ行ってみたい」と回答した人が24.4%(昨年9.1%)と大幅に増えた。さらに食品を除いた産品の項目で輪島塗を購入したい人は23.3%と、全国で最も多かった。

夕張市「ぜひ住みたい」は0人

 今年3月に財政再建団体に認定された夕張市は、「何度も見聞きした」(73.9%)で情報接触度が1位。認知度は高まったものの、魅力度は11.7点から9.5点へ低下した。中でも「ぜひ住みたい」と回答した人はゼロ、「あまり住みたくない」が70.9%と高い数字となった。財政再建団体に認定により、医療や教育など行政サービスが低下しているため、居住面での評価が低かったようだ。

 市町村イメージについて「学術・芸術」は京都市、「観光・レジャー」は札幌市、「IT・先端技術」はつくばみらい市、「教育・子育て」は八王子市がそれぞれ最も多かった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.