買戻しもあって大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年03月25日 16時06分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 9536.13円 △101.12円
売買高 31億5464万株
売買代金 1兆8372億8800万円
値上がり銘柄 922銘柄
値下がり銘柄 638銘柄
騰落レシオ 85.37% ▼1.14%

日経平均

米国株高などから買い先行、一時手仕舞い売りに伸び悩むも最後は買戻しもあって大幅高

 米国株が堅調、特にハイテク銘柄などが高かったことや為替が落ち着いていたことなどから買い先行となりました。引き続き外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)も大幅買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となった後も堅調な展開となりました。指数に影響の大きなねがさハイテク銘柄などが買われ、指数は大幅高となりました。それでも期末の週末と言うこともあってもち高調整の売り買いが中心で積極的に買い上がる動きも限られていました。

 後場も堅調となりましたが、原子力発電所事故の拡大懸念も根強く、週末に持ち高を増やすような動きはなく、伸び悩み、上値の重さが気になると手仕舞い売りも嵩むという状況でした。それでも外国人買い期待から売り急ぐ動きにはならず、案外値持ちの良い展開が続きました。週末の午後とあって大きく振れることもなく、方向感なく小動きとなりました。最後は買い戻しも入り、大幅高となりましたが、週末に何があるかわからないと言うこともあってヘッジ売りも嵩み、上げ幅縮小となる場面もありました。

 小型銘柄は週末の手仕舞い売りも多く、冴えない動きとなりました。東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均は小幅安、ジャスダックTOP20は軟調となりました。先物はあいかわらず持高調整の売り買いが中心でまとまって方向感を出すような売り買いは見られませんでした。買い方も売り方も証拠金の水準引き上げもあり、手仕舞いを急ぐ動きもあったものと思います。原発次第ということもあって先行きの方向感が見えず、売り買い共に手控え気味となっていました。

 大震災の影響を織り込みながら復興需要への期待から買われても良いところなのですが、工場の再開などに反応すると言うよりは相変わらず持高調整の売り買いが中心となりました。米国でハイテク銘柄が買われたことで、日本でもハイテク銘柄が買われて指数を押し上げる動きとなりましたが手仕舞い売りに押され上げ幅縮小となる場面も見られるなど、買い手掛かりに乏しい相場となっています。原子力発電所の問題が大きく、放射能拡散の懸念が完全になくなるまでは、上値も重いと思われます。

テクニカル分析

日経平均

 基準線に上値を押さえられるように本日も火曜日の陽線の中での動きとなりました。ちょうど「窓埋め」となるところでもあり、戻りきれず、かといって戻りの鈍さを嫌気するでもなく、と言う状況で方向感の見え難い展開となっています。ストキャスティックスもRSIも上昇が続いているように見えるので強含みの推移となるのでしょう。基準線をしっかりと抜けるだけの材料が出れば、一気に戻りを試す動きとなるのだと思います。

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