ダラダラ会議から抜け出す、3つのポイント悩むビジネスパーソンへの“処方せん”(2/3 ページ)

» 2012年01月06日 12時50分 公開
[関厳,Business Media 誠]

(2)会議主催者:決定事項(プロミスリスト)を必ず実行させること

 当たり前のようだが、意外にできていないのが「プロミスリストで決められたことを確実に実行する」ことである。実行できない理由には「忘れていた」「時間がなかった」「やり方が分からなかった」などが出てくるだろう。しかし、会議主催者はこれらの言い分を聞いてはいけない。

 プロミスリストを実行しないのであれば会議の時間はムダとなり、会議での検討も熱を欠くものとなる。「時間がなかった」「やり方が分からなかった」といった実行できない理由は、そもそも会議でプロミスリストが確定する前に意見するべきである。

 当然、実行する習慣をつけるために主催者は最大限に気をつけなければならない。まず、(A)自分自身が担当となったプロミスリストは絶対に実行すること、(B)他メンバーが「忘れていた」とならぬようにプロミスリストを常に意識させること(壁に貼る、こまめに確認するなど)は不可欠となる。

 組織が変わって初めてのミーティングを主催する時には「プロミスリストを必ず実行させる」は強く意識する必要がある。決められたプロミスを実行しない癖が一度つくと、なかなか変われないからである。

(3)会議参加者:決定事項(プロミスリスト)を拒否・調整することができること

 上記(1)(2)をしっかりと守っていくと「会議の検討レベル」は飛躍的に高まっていく。「プロミスリスト=一度決まったら絶対に実行しないといけないもの」という認識になれば、参加者はその内容や意味合いを必死に理解しようと会議に臨むからである。

 ただし、ここで注意が必要なのはプロミスリストの決め方が(主催者による)一方的なものであれば参加者は疲弊してしまうということである。参加者自身が納得いっていないことをひたすら実行させるとモチベーションはどんどん下がっていってしまう。

 会議主催者(多くの場合、上長)が気合を入れて会議スタイルを変えたのはいいが、1〜2カ月で参加者が疲れきってしまうことは現場ではよくあるケースである。

 そこで必要なのが参加者に「拒否権」(もしくは調整権)という権限を与えることである。

 会議主催者が上の役職者であっても、「意見に筋が通っていれば」プロミスリストを拒否したり、納期や担当を調整したりすることができるようにするのである。

  • プロミスリストの内容が目的に即していない
  • 他の仕事とのバランスがあるので納期を調整したい
  • 自分ひとりでは難しそうなので○○さんにも手伝ってほしい

 上記のような意見にしっかりとした理由があれば許可をする。この拒否権(調整権)は参加者側からは非常に言い出しにくいものなので、主催者側から「拒否権(調整権)を使ってよい」旨を頻繁に伝える必要がある。

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