父: サオリの中学校入学前から、小学校時代の友達のほとんどが別の中学に行くって知ってたから、友達ができるかな、ひとりぼっちにならないといいなとは気にしてたよ。
娘: 私のクラスには、小学校から知ってる子が一人もいなかった、男子も女子も。
父: 最初はひとりぼっちだった?
娘: 今のクラスは、東小学校(仮称)と、西小学校(仮称)から集まってきてる子たちばっかりで、大きく二つのグループが始めからできてたの。でも、南小学校(仮称)の私だけはどっちにも入れずに、最初の1週間は読書ばかりしてた。
父: 出だしは最悪だね。
娘: 誰とも会話しないまま終わる日もあって、これじゃまずいって1週間して思って、少しずつ話しかけるようにしたの。
父: どうやって?
娘: 知らない人ばっかりのグループで盛り上がってるところに「混ぜて〜」って入っていくのって、勇気いるでしょ?
父: うん、大人でも気後れするな。
娘: だから、2〜3人になれるタイミングで声をかけたの。給食当番って2人で鍋を運んだりするから、そういうときだと、自然にしゃべるキッカケが作れる。そんなふうに、ちょっと工夫してみた。
父: ふむふむ。
娘: あと、席が近い人には話しかけやすいから、そこから会話を広げていくとか。
父: 王道パターンだね。
娘: 部活も、知らない人たちばっかりだったけど、趣味が同じ集まりだし、(美術部は)ほとんどが女子というのもあって、すぐに仲良くなれた。しかも他のクラスの子とか、上級生とも仲良くなれたのは大きかった。
父: 部活に入っているか、そうでないかで、交遊関係の広さが全然違う?
娘: うん、部活のおかげで、友達が増えたよ。
父: ここまでは同性の友達の話だったけど、男子はどう? 友達はいるの?
娘: いるよ、ただの友達なら。
父: 女子の友達と、男子の友達とでは、作り方とか違うの?
娘: 男子はわりと、どーでもいいかな……仲良くなろうって気もないから、女子ほどには厳しく見ない。
父: ほほう……。男子のどういう部分を見る?
娘: 面白いかどうか、明るいかどうか。
父: さっきの、人の気持ちが分かる云々の話は?
娘: 男子との関係は別に大切じゃないから、内面的な部分は気にしないの。だって、男子っておバカなんだもん。休み時間とか、チャンバラやってたり、大声で叫んでたり、床に寝そべってたり……。
父: 男子は、女子よりもバカ?(笑)
娘: うん。
父: 女子と男子はあまりしゃべらないの?
娘: やっぱり、人間関係は自然と女子同士、男子同士になるものでしょ?用事があれば、フツーに話すけど、男子に親友はいないね。
父: だから男子に求めるものは、明るさと面白さだけなのね。
娘: めちゃくちゃ明るくて、天然で面白い男子がいるんだけど、入学当初、最初に声をかけてくれたのが彼だったの。
父: 声かけてくれて、どう思った?
娘: ただ、「おはよー」ってあいさつをしあっただけだけど、心細かったから、すっごくうれしかった。その男子とは今も仲いいよ。
父: 男子に引き換え、女子は内面が重視されるのね。
娘: だって、女子同士は……嫌われたらマズイってのがあるじゃない。男子はしないような地味なイジメとかありそうだから、嫌われないようにお互いが気を遣ってるんじゃないかと。
父: 女子は大変だ。
娘: そうだよ!男子はいいよね、ふざけあっているうちに仲良くなれて(笑)。
父: じゃあ、女子高に行くのってどう?行きたいか行きたくないかで言うと?
娘: 絶対、行きたくない。
父: なんで?同性同士ばっかりで、友達たくさんできるんじゃ?
娘: 塾の先生からの情報だけど、女子校はイジメがものすごく多いらしいよ。
父: そりゃアレだろ、偏差値の低い学校の話しだろ?。
娘: と思うでしょ。そうじゃないんだって。女子高出身の先生に、「どうしても行きたい女子高があるのならともかく、積極的に選ばなくていい」って言われた。
父: 確かめにくい話だけど、本当だったらやだなあ。
娘: 女子は空気を読み合う力が必要なんだよね、周りが同性だらけだったら、気が休まらないよ(笑)。 ってことで、私は共学に行くからね。
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