写真で見る、イオン独自電子マネー「WAON」の使い方 :4月27日スタート
イオン、ジャスコ、マックスバリュなどで利用できるイオン系独自電子マネー「WAON」がスタートした。対応店舗にはiD/Suica/PASMOも利用できる共用端末が導入され、ユーザーは好みの方式を選んで決済できる。
イオンは4月27日、独自電子マネー「WAON(ワオン)」のサービスを開始した。FeliCaチップ内蔵のカードが3種類用意され(4月4日の記事参照)、おサイフケータイ用アプリは提供されない。カード3種類の合計で、初年度800万枚の発行を目指す。
サービス初日から利用できるのは、首都圏や新潟県の一部にある、ジャスコ、マックスバリュ、イオンスーパーセンター、カルフールなど系列96店舗。2008年度中を目処に、イオンのショッピングセンターやミニストップなど、2万3000店舗(系列店舗ほぼすべて)に拡大し、リーダー/ライター約5万台を設置する。
すでにイオンでは、ジャスコ、イオンスーパーセンター、マックスバリュ、メガマート、カルフールなど関東の系列店舗で、iDとSuica/PASMOで決済できる共用端末を導入している(参照記事1/記事2)。WAON対応は、この共用端末にWAONを追加する形で行われるため、WAONが利用できる店舗では、WAONのほか、iD、Suica、PASMOも利用できる。
27日には都内イオン店舗でWAONの記念セレモニーが行われた。イオン社長の岡田元也氏は「2月からiDとSuicaの共用端末を導入、先行して電子マネーへの対応を進めてきた。現在、1万人のお客様に毎日電子マネーを利用していただいている。便利な共用カードに加え、我々の独自電子マネーがスタートすることで、皆さんの便利さをより向上させたい」と話した。
また岡田氏は、キャラクターの犬について「犬は、歴史的に見るとお金より古くから人間に関わってきた。人間にとって一番の友達といえる犬をシンボルにしたのは、WAONが最も便利で頼りになる友達のような存在になってほしいという願いから」と説明した。なおこのキャラクターには名前がついておらず、5月31日まで愛称を公募する。
決済方法をボタンで選んでからカードをかざす
WAONはプリペイド型の電子マネーなので、事前にチャージ(入金)してから利用する。チャージ・残高の上限は2万円。現金チャージのほか、事前に登録したイオンカード/サティ・ビブレカードでもチャージができる。一定額未満になると自動的にチャージされるオートチャージ機能も利用できる(チャージされる残高や、1回にチャージされる金額は設定可能)。
またイオンは、WAONに連動する「WAONポイント」のサービスも提供する。WAONで200円支払うごとに1ポイントが貯まり(200円未満の端数は切り捨て)、1ポイント=1円に相当する。100WAONポイントごとに100円分のWAONに交換できる。WAONポイントの有効期限は最大2年間。
WAON対応店舗では、レジがWAONに対応するほか、「WAONチャージャー」「WAONステーション」が設置される。
WAONチャージャーは、WAONのチャージを行う機械。現金やクレジットカード(親カードとなるイオンカード)からのチャージができるほか、WAONの残高やWAONポイントの確認ができる。
WAONステーションは、WAONチャージャーより多機能なタイプで、利用履歴の確認もできるが、現金チャージはできない。残高やポイントの確認のほか、直近3件分の利用履歴確認、ポイントからWAONへの変換、オートチャージ設定などが行える。
ちょっと変わっているのが決済時の操作だ。上述のように、WAON対応店舗では、WAONのほかにiD、Suica、PASMOも利用できるため、FeliCaカードをかざす前に、ユーザーが自分で決済方式を選ぶようになっている。
レジに接続されたリーダー/ライターの横には、クレジットカードのPINを入力する機械が置かれており、下部に「WAON」「Suica」「iD」のボタンが付いている。お客はまず支払い方法を選んでボタンを押し、そのあとで利用したいカードやおサイフケータイをリーダー/ライターにかざすという流れだ。なお、ボタンを押すほかに「WAONで支払います」と口頭で申し出てWAONカードで決済することもできる。
なお、レジでは、決済のほかに現金チャージもできる。またWAONの発行には手数料300円が必要だが、10月31日までは初回1000円チャージ時に300ポイントが付くキャンペーンを行う。
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