株式投資、する理由、しない理由
マイボイスの調査によると、ネット証券を利用している人は過去3年間でほぼ横ばい。株取引のイメージは「難しそう」や「情報漏えいが心配」など、マイナスのイメージが強いようだ。
株式売買を経験したことがある人は約3割で、過去3年間の利用状況は横ばいであることが分かった。また、株取引経験者の8割がネットを使って売買をしたことがあるという。
調査会社のマイボイスコムは、「ネット証券の利用」に関するアンケートを実施した。同社に登録しているモニターが対象で、1万2408人が回答。ウェブ形式のアンケートで、調査期間は8月1日から8月5日まで。
ジョインベストの利用が大幅に増加
ネットで株取引をしたことがある人は、どこの証券会社を利用しているのか。調査結果によると、145万口座をもつネット証券最大手のSBIイー・トレード証券が40.7%でトップ(7月24日の記事参照)。次いでマネックス証券21.0%、楽天証券20.9%、松井証券19.9%で、昨年の調査で1.0%だったジョインベスト証券は10.5%と大幅に増加した(8月3日の記事参照)。
ジョインベスト証券は野村ホールディングスの100%子会社として、2006年5月からスタート。2007年3月末までに50万口座を目標に掲げたが、2007年7月現在で17万4467口座と伸び悩んでいる。同調査でジョインベスト証券の利用者数が増加した背景には、昨年の調査時は開業後まもなかったからだと思われる。
ネット証券を使っての株取引、負のイメージも多い
現在、株取引をしている人を対象にネット証券のイメージを聞いてみると、「手数料が自分の投資スタイルに合っている」が最も多く49.1%。次いで「分かりやすい」38.3%、「ツールが使いやすい」21.7%だった。
株取引がない人を含め、ネット証券を使っての株取引のイメージについては「専門知識がないと損をしそう」(43.2%)が最も多く、次いで「いつでも取引ができる」(39.7%)、「便利」(25.1%)が上位となった。このほか「難しそう」(23.6%)、「情報漏えいが心配」(22.6%)、「どの証券会社を選んでいいかわからない」(22.5%)など、マイナスイメージが目立った。
株式投資をしている理由――「給料だけでは暮らせない」
株式投資をしている理由として、「お金の有効利用。損することも儲かることもあるけれど、経済の動きに興味が持てるし、それによって政治や国際的な出来事にも関心がでてきた。自分の考えで儲けたり、損したりボケ防止になると思う」(女性55歳)、「給料だけでは暮らせない」(男性39歳)などのコメントがあった。
株式投資をしていた理由のコメントは、「株を投資していると、毎日株価が気になって一喜一憂して気が休まらないので、やめました」(女性46歳)、「新興企業の不祥事で株価が下落し、懲りたから」(男性44歳)。
株式投資をしない理由は、「ギャンブルと一緒で、儲かったり、損をしたりの繰り返しで、結局は得をしないような気がする」(女性32歳)、「自分が知っているような有名企業の株は高くて買えないし、かといって無名の企業に投資するとなると、ちゃんとその企業の事業を調べるべきとなり、面倒」(女性33歳)などの声があった。
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