オンラインのプライバシー管理が甘い若者たち――英調査
若者の多くは、個人情報が誰にでも入手されてしまう危険性を深く考えずに、SNSなどで氏名や住所を公開しているようだ。
英国の若者の7割は、大学や将来の就職先にソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に載せたコンテンツを見られたくないと考えている――。英情報監督庁(ICO)が11月23日、こんな調査結果を発表した。だがその一方で、オンラインのコンテンツが半永久的に保存され、今後もずっとアクセス可能だということを意識していない若者が約6割に上るという。
英国在住の14〜21歳を対象に行われたこの調査から、彼らのオンラインでの行動が、詐欺の格好の標的となり得ることも明らかになった。16〜17歳の少女の10人に8人は、SNS上で見知らぬ他人を「友だち」として登録し、半数以上は新しい友だちを得るために自分のプロフィールの一部を公開している。10人中7人以上は、自分のプロフィールが他人に見られることを考えておらず、7%はプライバシー設定を重視せず、誰にでも自分のプロフィールのすべてを公開したいと考えている。
また若者の60%は誕生日、25%は仕事の肩書き、約10%は住所を公開している。さらに23%は兄弟姉妹の名前、少女の25%はペットの名前、2%は母親の旧姓を公開しており、こうした情報を組み合わせると、銀行口座などの暗証番号が解読されてしまう可能性がある、とICOは指摘している。
若者の3分の1はSNSのプライバシーポリシーを読んでおらず、個人情報管理の方法について理解していないことが明らかになった。一方、Webサイトが広告宣伝のために個人情報を使用したり、ほかのWebサイトや企業に情報を提供する可能性があることについてどう思うかと尋ねると、95%が「心配」と答え、うち54%は「非常に心配」と回答している。
ICOは若者の個人情報管理についての理解を深めるためのサイトを新設。ブログの書き込みはほぼ永久に残ってしまうこと、プライバシーがいかに重要かを説明し、インターネットを利用する際の注意を促している。
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