イー・モバイルが音声サービス開始――“基本料金0円/月、パケット定額1000円/月”からの「ケータイプラン」
イー・モバイルが、3月28日から提供する音声サービスの概要を明らかにした。通話の基本料金が無料でパケット定額が1000円/月からの「ケータイプラン」を提供し、月額980円の「定額パック24」を追加すれば、イー・モバイル間の音声通話を24時間定額で利用できる。
イー・モバイルが3月28日から提供する音声サービスの概要を明らかにした。
通話の基本料金が無料で、パケット定額が1000〜4980円/月(新にねん契約の場合)の「ケータイプラン」は、1000円分(2万3825パケット分)の無料通信分が付属し、2万3825パケットを超過すると0.042円/パケットが課金され、上限が4980円となっている。通話料は携帯/PHS/固定あてが18.9円/30秒、SMSが2.1円/通。
また、データカードと音声回線を契約するとデータ通信料が0円〜3980円になる「ケータイプランデータセット」も用意。同プランを利用することで、データ通信カードユーザーは、追加の月額料金を支払うことなく音声携帯向けサービスを追加できる。ケータイプランデータセットには、1000円分(2万3825パケット分)の無料通信分が付属し、2万3825パケットを超過するとパケット通信料が0.042円/パケット課金され、上限は3980円となる。通話料は携帯/PHS/固定あてが18.9円/30秒、SMSが2.1円/通だ。
いずれのプランも、月額980円の「定額パック24」を追加すれば、イー・モバイル間の音声通話を24時間定額で利用でき、固定電話への通話は5.25円/30秒、他キャリアケータイあての通話は9.45円/30秒と非常に低価格になる。
なお契約解除料は、「新にねん」を契約した場合、利用開始月から経過期間1カ月までが2万4000円、2カ月目からは毎月1000円ずつ減額され、経過期間2年で1000円、2年1カ月目以降は不要になる。端末購入時に、2万4000円を分割払いする「ご加入アシストにねん」を利用した場合は、利用開始月から経過期間1カ月までが4万8000円、2カ月目からは毎月2000円ずつ減額され、経過期間2年で2000円、2年1カ月目以降は解除料が不要になる。
イー・モバイルのサービスエリア外では、NTTドコモによるローミングで音声およびデータサービスが利用できる。国内ローミングサービスを利用するには別途申し込みが必要で、料金は月額105円。通話料は一律30秒あたり22.05円、パケット通信料は1パケットあたり0.0735円、イー・モバイル端末間のショートメッセージサービス(SMS)は1回5.25円(配信通知なし)もしくは7.35円(配信通知あり)。対象エリアは北海道の札幌近郊をのぞく道内、青森県、秋田県、岩手県、山形県、福島県、長野県、富山県、石川県、福井県、鳥取県、島根県、岡山県、山口県、香川県、愛媛県、徳島県、高知県、大分県、宮崎県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、沖縄県で、その他の地域では地下なども含めてローミングは利用できない。
音声サービスに対応する端末は、2機種発表した。1つはHTC製のスマートフォン、EMONSTER「S11HT」で、QWERTYキーを備えたWindows Mobile 6搭載端末となっている。SIMロックをかけておらず、海外では現地のSIMを装着して利用可能。もう1つは東芝製の音声端末「H11T」で、ワンセグを搭載した回転2軸型の端末だ。カラーバリエーションは4色を用意する。
関連記事
- 「日本の携帯市場はまだ飽和などしていない」──イー・モバイル 千本会長
イー・モバイルの千本倖生会長は、音声サービスを開始するに当たって「日本が世界一の携帯国家になるためにどうすればいいか考えた」という。同氏は日本の携帯電話市場はまだまだ大きな成長の余地があると話した。 - 小型PCライクに使えるスライド&チルトスクリーン――EMONSTER「S11HT」
EMONSTERという愛称で登場するHTC製のWindows Mobile端末が「S11HT」。QWERTYキーボードを備え、手に持って使うときはスライドスタイルで、机において使うときにはディスプレイを傾けた“ミニPCスタイル”で利用できる。またSIMロックフリー端末とすることで、海外では現地キャリアのSIMを差して利用できるようにした。 - Bluetooth対応、広角カメラ搭載のワンセグケータイ――「H11T」
イー・モバイルの音声端末として登場する「H11T」は、Bluetoothを搭載したHSDPA対応のワンセグケータイ。回転2軸のボディにオートフォーカス対応の320万画素カメラを搭載し、下り最大3.6Mbpsのデータ通信を行える。 - 音声サービス開始が大きなターニングポイント──イー・モバイル 阿部基成氏
HSDPAによる高速通信が定額で利用できる点が人気のイー・モバイルだが、今後のエリア展開や2008年3月に予定している音声サービスの開始にも注目が集まる。同社 執行役員副社長の阿部基成氏に、イー・モバイルの勝算を聞いた。 - 音声もできるだけ安く、課題はローミング交渉──イー・モバイルの千本会長
3月31日に新キャリアとして創業したイー・モバイルの千本倖生会長が、来年にも開始予定の音声サービスに言及。ローミングエリアでも可能な限り安くしたいというが、それには課題があるという。 - 「我々は安物のキャリアにはならない」──イー・モバイル、新規参入への強い意気込み
来る3月31日、いよいよ携帯電話業界に新規参入を果たすイー・モバイル。「ケータイのブロードバンドに革命を起こす」と宣言する同社の意気込みを、代表取締役社長の種野晴夫氏に聞いた。 - イー・モバイルとNTTドコモが3G網接続で合意――来春から通話サービス
イー・モバイルは、2008年春からNTTドコモのFOMA網を使用した音声通話サービスを開始する予定だ。 - 開業のこの日を、日本が携帯で世界一の座を取り戻す記念日に──イー・モバイルの千本CEO
13年ぶりの新規参入キャリアとして3月31日に開業の日を迎えたイー・モバイル。記念セレモニーに登場したイー・モバイルの千本CEOは、「この日を、日本が携帯で世界一の座を取り戻す記念日にしたい」と意気込んだ。 - 「既存の事業者に一泡吹かせたい」──イー・モバイル種野社長
イー・モバイルは3月31日、ビックカメラ有楽町店でも開業記念セレモニーを開催。種野晴夫社長は「既存の事業者に一泡吹かせたい」との意気込みを語った。 - イー・モバイルが好調で業績予想を上方修正──イー・アクセス2008年3月期第3四半期決算
イー・モバイルの親会社、イー・アクセスも2月7日に2008年3月期第3四半期の業績を開示した。売上高は452億7800万円、営業利益は36億5200万円で前年同期よりも増加しているが、経常損失を56億8600万円、四半期純損失を25億7500万円計上した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.