タクシー運転手の35.8%、禁煙に挑戦中
1月7日に都内のタクシーで全面禁煙化がスタート。約5万2000台のタクシーが禁煙となったが、これを機に禁煙に挑戦しているタクシー運転手が増えているようだ。ジョンソン・エンド・ジョンソン調べ。
東京都内でタクシー全面禁煙化が施行されてから、2カ月が経過した。全面禁煙化が施行される前と施行後では、東京都内でタクシー運転手をしている人たちにどのような変化があったのだろうか?
ジョンソン・エンド・ジョンソンの調査によると、今回の禁煙化を機に、タクシー運転手で喫煙者の35.8%が禁煙に挑戦していることが分かった。そのうち、すでに禁煙を始めている人は11.8%で、1日でタバコを吸う本数が少ない人ほど、禁煙に対する意欲が強いことも明らかになった。
東京都内のタクシー会社及び営業所9カ所へアンケート用紙を配布し、タクシー運転手が回答(禁煙前663人、禁煙後1001人)した。調査期間は禁煙化前が2007年12月13日から17日、禁煙化後が2008年1月21日から25日まで。
「自分も吸えない」という運転手の不満も
タクシーの運転手は、禁煙化のメリットとデメリットをどのように感じているのだろうか?
メリットは「特にない」が最も多く42.0%、次いで「車内清掃が楽になった」が27.5%、「職場環境が良くなった」が12.0%。一方、デメリットは「特にない」が39.4%、「お客が減った」が26.8%、「自分も吸えない」が21.7%だった。また「自分も吸えない」という不満は、禁煙化前の調査と比べ13.4ポイントも増加するなど、運転手の苦悩がうかがえる。
乗客から「吸いたい」と言われたら、運転手はどのように対応しているのだろうか? 禁煙化前と禁煙化後、いずれの調査でも「丁寧にお断りする」がトップ。大半の人が「そのようなお客に遭遇していない」と回答するなど、乗客にも禁煙化が理解されつつあるようだ。
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