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若者の「新聞離れ」は「ニュース離れ」ではない――米調査
新聞発行部数の減少は、必ずしもニュース読者が減っていることは意味せず、むしろ逆であるとcomScoreは分析する。
調査会社の米comScoreは3月13日、新聞読者のオンライン行動に関する調査報告を発表した。回答者を、新聞(印刷媒体)を読む頻度で4つのグループに分けて比較したところ、新聞を「週6回以上読む」グループには高齢者が多く、「週に1度も読まない」グループには若者が多かった。
各グループが利用するニュースサイトを「新聞社のサイト」「テレビ局のサイト」「ネットメディアのサイト」に分けて調べたところ、「新聞を週に1度も読まない」人は、サイトの種類を問わずニュースサイトをよく利用しており、その利用度合いは「週に3〜5回新聞を読む」人や「週に1〜2回新聞を読む」人たちと比べ、全般的に高いことも判明。comScoreは「新聞を読まない人が、必ずしもニュースを利用しないわけではない」とし、こういう人たちはデジタルフォーマットを好んでいるだけだと指摘している。
一方、「新聞を週6回以上読む」グループは、テレビ局のニュースサイトやネットメディアのニュースサイトと比べ、新聞社のサイトを利用する傾向が高い。また、新聞社サイトの利用は、平均的な新聞読者よりも「新聞を週6回以上読む」人と「新聞を週に1度も読まない」人で多くなっている。
comScoreは、「新聞発行部数の減少は、必ずしもニュース読者が減っていることは意味せず、むしろ逆である」とコメント。新聞社にとっても「インターネットには、ブランド認知度を高め、新しい読者層にリーチできる機会がある」としている。
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