最近、男性の“座りション派”が増えているそうだ。立ちションだと尿が便器から飛び散るため、掃除の手間を考えて、仕方なく座りションで我慢している人も多いだろう。
「座りションなんてオトコのプライドが許さない」と強気に出るものの、奥さんから「掃除をするのは私よ! 座ってして!」と夫婦喧嘩。そこで折衷案として、“ひざつきション”はどうだろうか。オシッコの出口と着地点をできる限り近づけることで、尿の飛び散りを減らすことができるかもしれない。
すべてのオシッコを便器に注ぎ込めないものか
こうした悩みを解消するため「快適・らいふ研究所」では、「天使のひざ枕」を販売している。天使のひざ枕は小さないすのような形をしていて、2個でワンセット。ポリウレタン樹脂製で、幅15センチ、奥行き31センチ、高さ23センチ。使い方は便器の前に置くだけで、上部のクッションに両ひざをのせ、ひざつきションが実現できるのだ。
この商品を開発したのは同研究所の蒲生成子さん。トイレの臭いの原因は男性の尿の飛び散りであることに気付き、「なんとかして100%のオシッコを便器に注ぎ込めないものか」と考えたのがきっかけ。座りションの場合でも尿の飛び散りを発見したため、ひざつきションの試作を繰り返した。最初は「そば枕」を便器の前に置いて試してみたが、安定感が悪かった。次に発砲スチロールで台を作り、上にクッションを置いたり、汚れても洗濯できるように布でカバーを付けたり、最終的には清潔感を重視して、商品化を実現したそうだ。
座りションの方が無理のある姿勢?
販売当初は「座ってすればいいのでは?」といった声もあったが、次第に「座りションで汚れたり、あそこが便座に触れるので不潔だ」という意見が増え、ネット販売で100個を完売。ただ価格は1万6800円とやや高かったが、クッション部を簡素化し、5月から「天使のひざ枕II」を9700円で販売している。
ひざつきションのメリットとして「ズボンをいちいち下ろす手間がかからず、ひざを着いている姿勢は、ひざから上は立ちションと同じ格好。むしろ座りションの方が無理のある姿勢かもしれません」と蒲生さんは指摘する。ちなみに同商品を購入するのは女性が多いそうだ。ある日、家のトイレに天使のひざ枕が置いてあったら、ひざつきション派になるかもしれない。
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