NTTドコモは5月26日、後払い電子マネー「iD」が海外でも利用可能になると発表した。6月下旬から順次、グアム、中国(北京、上海)で使えるようになる。
日本人観光客が多く訪れる地区や空港を中心に、免税店や飲食店などへの展開を予定。中国では7月以降、中国銀聯グループの銀聯商務有限公司とその関連会社との連携で展開する計画で、北京オリンピックから上海万博終了時までの約2年半、試行サービスとして提供する。米国とグアムは6月下旬以降、三井住友カードとグアムセルラーとの連携で展開し、Capricciosa、Planet Hollywood Guam、Tony Roma's、T.G.I. Friday'sといったレストランや、2007年4月にオープンしたホテルのSheraton Laguna Guam Resortなど9店舗でiD決済が可能になる。
海外利用時には、決済時に現地通貨から日本円への変換を行うため、利用者はその場で日本円での決済額を確認できる。また、国際ローミング対応のおサイフケータイなら、1台で海外でのiモード利用や通話も可能だ。日本の非接触IC電子マネーの海外対応は今回が初となる。
iDは4月末時点で約708万契約の会員を擁し、約32万台規模の決済端末が導入されている、参画するカード会社は62社。
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