「不衛生」「怖い」……温水洗浄便座への意識で男女に違い
内閣府の調査によると、一般家庭の3戸に2戸は設置している温水洗浄便座。普及率は拡大傾向にある温水洗浄便座だが、4人に1人は利用しないようだ。その理由は……? アイシェア調べ。
お湯や水によって肛門が洗浄できる温水洗浄便座。内閣府が発表した調査によると、2007年度の一般家庭の普及率は68.3%で、3戸に2戸が温水洗浄便座を設置しており、2008年度には70%に達すると見込まれている。清潔好きの日本人ならではのヒット商品だが、実際に利用している人はどの程度いるのだろうか。
温水洗浄便座の利用頻度を聞いたところ「利用できるときは毎回」が49.2%、「たまに利用」が25.2%と、全体の4分の3は利用していることが、アイシェアの調べで分かった。逆に「利用しない」と答えた人は17.3%、「利用したことがない」は8.2%。男女別で見ると、「利用できるときは毎回」と答えたのは女性40.2%に対し、男性は57.9%と6割弱に達した。
温水洗浄便座を利用しない人にその理由を聞いたところ、「不要なので」と回答した人が最も多く39.3%、次いで「衛生面が気になるので」(28.6%)、「感触が苦手・キライ」(10.7%)、「利用可能便座に出会ったことがない」(10.1%)、「怖い」(4.2%)だった。男性は「不要なので」(54.0%)が最も多いのに対し、女性は「衛生面が気になるので」(42.0%)が目立った。また「怖い」と回答したのも、男性2.3%に対し女性6.2%など、温水洗浄便座への意識に男女差があることがうかがえた。
インターネットによる調査で、658人(男性51.2%、女性48.8%)が回答した。年代は20代13.2%、30代47.0%、40代、28.6%、そのほか11.2%。調査期間は7月29日から7月31日まで。
温水洗浄便座の呼び名は「ウォシュレット」が定着
「温水洗浄便座」と聞いてもピンと来ない人も多いだろうが、一般的な呼称の「ウォシュレット」はTOTOの商標。温水洗浄便座を利用している人にその呼び方を聞いたところ、「ウォシュレット」と回答した人が95.1%で断トツ、次いでINAXの「シャワートイレ」(3.7%)、ナショナルの「ビューティ・トワレ」(0.6%)だった。
年代別に見ても、「温水洗浄便座=ウォシュレット」と認識している人の割合は20代100%、30代98.6%、40代89.2%と若い世代ほど増えていることから「ウォシュレットの普通名詞化が進んでいる。一企業の商標が広く普及している例としては、「ウォークマン」(SONY)「宅急便」(ヤマト運輸)などがよく挙げられるが、このウォシュレットもその地位を築いているようだ」(アイシェア)
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