ITセキュリティ支出は2009年も伸びる見通し――。調査会社米Forrester Researchが9月4日、同社主催のセキュリティフォーラムで調査報告書を発表した。
北米の大手および中堅・中小企業1200社のセキュリティ責任者を対象に実施した調査では、21%が2009年のITセキュリティ予算を増やすと回答。全体の約75%が予算を減らす予定はないとした。一方予算の削減が必要かもしれないと答えたのはわずか6%だった。
今回の調査では、2008年のITセキュリティ予算がIT予算全体の10%を占め、前年の8%から上昇していることが分かった。また回答者の50%がCEOや取締役会に報告義務を持つ人々であり、ITセキュリティがIT部門だけの問題ではなくなってきたことを示している。
データ保護が非常に重視されており、半数以上が、企業の知的財産と顧客データの保護が、今後12カ月の最大課題であると答えた。
企業は事業継続と災害時復旧計画の重要性も認識しつつある。これらについて「非常に重要」という回答者が、昨年の33%から今年は42%に増えた。
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従来のように単にウイルスやワーム対策を行うだけでなく、新手の脅威に備えていく必要がある。
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