調査リポート
金融、製造業の雇用環境が過去5年で最悪に――マンパワー雇用予測調査(2/2 ページ)
マンパワー・ジャパンは2009年第1四半期における企業の雇用計画を尋ねた「マンパワー雇用予測調査」を発表。2003年第3四半期以来5年半ぶりに、従業員を「減員する」企業が「増員する」企業を上回った。
世界の雇用状況は
金融危機は日本だけではなく世界経済にダメージを与えているが、日本以外の国の雇用状況はどうなっているのだろうか。33カ国・地域の純雇用予測(季節調整後)を調べると、シンガポール(−31%)、アイルランド(−12%)、イタリア(−9%)、スペイン(−9%)、イギリス(−2%)、フランス(−2%)、台湾(−1%)の7カ国・地域ではマイナスとなっていた。
世界中で雇用を絞る動きが進んでいるようで、調査対象となった33カ国・地域のうち、前四半期と比べて純雇用予測(季節調整後)が増加しているのは、カナダ・米国・スイスの3カ国のみだった。
電話による聞き取りもしくはメールによる調査で、対象は日本国内は986社、世界33カ国・地域では7万1000社。調査時期は10月16日から29日。
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