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クルマが売れない理由(2/2 ページ)

食べればなくなってしまう食料品はさておき、私たちが商品を購入するとき、そのほとんどは「買い替え」だ。そこで人がモノを買い替える・買い替えない理由について、2つの要因を分析してみた。

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 まず「エコカー減税制度を使って環境に配慮したクルマを購入しますか?」という設問に対しては、「購入する・買い替える」と回答した人は約1割(9.9%)にとどまっています。

 そして「購入しない・買い替えない」が約6割(59.3%)、「迷っている」が約3割(30.8%)です。

 「購入予算」という外的要因における制約を軽減する効果のある「エコカー減税」ですが、どうやら、クルマ購入を後押しする力はあまり強くなさそうだということが分かりますね。

 次に「購入しない・買い替えしない」と回答した6割の人にその理由を聞いた結果ですが、「車検期間の途中だから」が26.0%、「欲しいクルマが決まらない」の22.5%を合わせると、約半数を占めています(残りは「減税、助成が不十分だから」7.9%、「制度の内容が分からないから」3.1%、「その他」40.5%)。

 「迷っている」理由も上記と同様で、「欲しいクルマが決まらない」(34.2%)、「車検期間の途中だから」(29.0%)の2つで半数以上になっています。


とはいえ、売れているクルマもある。写真はホンダの「インサイト」

魅力的なクルマが少ない

 近年、日本のクルマにはエッジの立った個性的なものが減り、同じようなコンセプト・デザイン、平均的で面白みのないものが増えたと言われています。

 クルマが売れなくなった理由には、車検時期などの外的要因だけでなく、そもそも買いたいと思わせるだけの、つまり内的要因を高めてくれる、魅力的なクルマが少ないことが大きいのかもしれません。(松尾順)

 →松尾順氏のバックナンバー

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