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「お金は貸せません」と断られていたのに……“立場が逆転”する日:シリーズ・“新借金地獄”の時代(2/2 ページ)
あまり知られていないが、今年の秋をメドに、消費者金融とクレジットカードなどの情報センターがオンラインで結ばれる。これまで返済が滞った“ブラック情報”だけを見ることができたが、今後は“ホワイト情報”ものぞけることに。
立場が逆転する日
これまで消費者金融業界と弁護士らは、コード71をめぐって平行線をたどってきた。また業界を管理監督する立場の金融庁も、この問題に関しては“静観”してきた経緯がある。
しかし金融庁は、この問題について指針を打ち出した。「消費者金融側はコード71……つまり債務者を区分する場合、客観的かつ合理的に説明しなければならない」(金融庁金融会社室)と話す。それではJCFAの主張は、客観的かつ合理的な説明になっているのだろうか。これに対し金融庁は「ダメですね」と、あっさりと一蹴。もはや金融庁としては、この問題は“決着済み”といったムードだ。
過払い返還請求をした人たちから、このような苦情が多発している。「これまで消費者金融からお金を借りることができたのに、最近どこの審査も通らない」――。しかしコード71の情報が削除されることで、立場が逆転し、再びお金を借りられる日がやって来そうだ。
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