三菱UFJニコスは、8月6日、約19万7000人の顧客情報を紛失したと発表した。顧客情報を記録したコムフィッシュ※1056枚を廃棄または紛失したことが分かったという。
※コムフィッシュ……薄く小さなフィルムに資料を焼き付けてデータを保存する。専用の機械で閲覧するもので、肉眼では読み取れない。
紛失したデータは、1993(平成5)年から2001(平成13)年にかけての顧客情報の一部。顧客からの電話問い合わせ用に記録していた情報で、氏名、住所、利用した店舗名、一部クレジットカード番号などが記録されていたという。三菱UFJニコスでは「2002(平成14)年から2005(平成17)年にかけて、会社の合併に伴い大規模な事務所の引っ越し・移管を行った。その際に誤って廃棄してしまったようだ」(広報部)と説明している。
紛失データの中には、旧日本信販と旧UFJカードのクレジットカード番号が含まれている。しかし旧日本信販の番号は、12ケタ/15ケタの国内専用番号で、海外やネットでの決済には使えない。また、UFJカードの番号についても有効期限の情報がないので、ネットなどの決済には利用できないという。
「コムフィッシュのデータを読むには専用機が必要なので、第三者が拾っていたとしても読むのが難しい。また、万が一データを読み取れた場合も、カードの番号が国内専用番号だったり、有効期限情報がなかったりする情報なので、今まで不審に利用された形跡はない。また今後、二次的な被害が起こることもほぼありえない」(広報部)
関連記事
- Interview:新カード「MUFG Card」が目指すもの――三菱UFJニコス
DCカード、UFJカード、NICOSカードと複数のカードを抱える三菱UFJニコス。MUFGグループ傘下、かつ日本最大のクレジットカード会社として同社は何を目指すのか? 今年春に発行される新カードの話題を中心に聞いていく。 - ルール変更で“揺れる”信販会社――クレジットカード事業へシフト
信販会社が揺れている。改正貸金業法や割賦販売法改正案などが経営環境を直撃。生き残りを図るため、各社はクレジットカード事業にシフトしているようだ。 - 「三菱UFJニコス」が4月1日からスタート
- UFJニコスとDCカードが2007年4月に合併
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.