第二次世界大戦の終戦の日が近付いてきた。以来、日本は戦争の当事者となったことはないが、日本人の平和に対する意識はどのようなものなのだろうか。
ネットエイジアの調査によると、「あなたが思う『平和』とは何ですか?」と尋ねたところ、最も多かったのは「世界中から戦争・紛争がなくなること」で81.3%。以下、「治安が守られていること」(71.9%)、「家族と平穏に暮らせること」(67.5%)、「貧困や飢きんがなくなること」(62.8%)、「核が廃絶されること」(58.7%)、「人間として最低限の生活ができること」(53.4%)、「日常生活において、何の心配もなく暮らせること」(53.4%)が続いた。男女別に見ると、どの項目でも女性の方が回答する比率が高かった。
現在の世界情勢をどのように認識しているのだろうか。「今、世界が平和であると思いますか?」と尋ねたところ、「平和であると思う」はわずか13.7%。「平和であると思う」の比率は女性(10.2%)より男性(17.2%)の方が高く、また年代が下になるほど高くなる傾向にあった。
日本に限定するとどうなのだろうか。「今、日本が平和であると思いますか?」と聞くと、「平和であると思う」は58.2%と半数を超えた。「平和であると思う」の比率は女性(53.4%)より男性(63.0%)の方が高く、また男性では年代が上になるほど高く、女性では10代と50代が高かった。
携帯電話による調査で、対象は15歳〜59歳の男女1000人(男性500人、女性500人)。調査期間は8月4日から6日。
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