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コラム

もはや“ゆでガエル”現象なのか? 日本の人口問題藤田正美の時事日想(2/2 ページ)

総選挙が告知され、8月30日の投票日に向け、熱い選挙戦が繰り広げられようとしている。「政権交代が実現するかもしれない」ということで政治家も浮き足だっているように見えるが、日本の人口問題をきちんと論じる政治家はどのくらいいるのだろうか。

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移民を受け入れること

 こういった状況を打開する唯一の手立ては、移民を受け入れることだと思う。もちろん闇雲に受け入れる必要はない。日本で働き、家族を持ち、永住する気持ちのある人々を受け入れればいい。日本の大学や企業で研究職に就くような人々なら、技術立国日本にとってなおさら好都合かもしれない。彼らが日本で働いて税金や年金を払い、医療保険にも入れば、日本という国にとっては大きな助けになることは疑いない。

 もし、移民は社会的に問題を引き起こすから嫌だというのであれば、あなたは日本という国が徐々に衰退していくことを受け入れるのか。こう問われたら、人々はどのように答えるのだろうか。移民を受け入れなくても(すなわち人口が減っても)、日本という国を成長させることは可能だと答える人が多いような気もする。ここまで来ると水掛け論になるから、結局のところ「移民」という社会的大問題、それも議論を呼ぶような大問題に取り組もうとする政治家は現れない。

 そして“ゆでガエル”の話ではないが、気が付いたときにはもう間に合わない、ということにもなりかねない。

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