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コラム

目立つ環境問題は姿を消し……「ライン産のサケ」が食卓に戻ることを願う松田雅央の時事日想(3/3 ページ)

ドイツでは多くの環境問題が一段落し、今は水辺の環境保全に関心が集まっている。もちろん地球温暖化などの課題は残っているが、健康被害を及ぼす問題はなくなり、新たなテーマとして水辺再生が浮上している。

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 昔、豊かな漁獲をもたらしてくれていたライン川は19世紀からの環境破壊により急速に姿を変えてしまった。第二次世界大戦後には水生生物の死滅さえ経験している。今でこそ多くの水生生物が復活したが、それでも筆者の知る限り漁業を本業とする漁師はもう存在しない。100年前までサケはごく一般的な川魚でよく食されていた。近い将来、再び「ライン産のサケ」が食卓に戻ってくることを願う。


ライン川のイッフェーツハイム水力発電所脇に作られた水生生物のための水路。魚だけでなくカニなどもここを上り下りできる。全長300メートル、水位差11メートルを繋ぐヨーロッパ最大の魚道
魚道で検査用に捕獲されたマス。一旦は死滅したマスや鮭も帰ってくるようになった(左)、ライン川の水上交通・治水・環境のバランスがどうあるべきか模索は続く(右、クリックして拡大)

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