<NYダウ>9789.36△124.17
<NASDAQ>2130.74△39.82
<為替:NY終値>89.65 - 89.71
M&Aに絡む話題や商品市況の反発に値ごろ感からの買いが入り大幅高
週明けの米国市場は先週の下落の反動やM&A(企業の合併・買収)に絡む話題を好感、商品市況の反発もあって幅広い銘柄が買われ、大幅高となりました。指数は3日続落の後の週明けということもあり、買戻しなどもあって朝方から堅調な動きが続き、戻り売りも少なかったことであっさりと値を戻すことになったものと思われます。為替にも落ち着きが見られたことも買戻しを急ぐ要因となったものと思います。
M&Aが活発に行われることが資金の回転が効いているということつながり、株式市場にも商品市場にも好影響となったものと思います。取りあえずは金融緩和の出口戦略も棚上げ状態で低金利が続くということもM&Aなどが活発な理由となっているものと思います。景気回復をいろいろな形で織り込むような状況となっており、芳しくない経済指標の発表が続いていたことでセンチメントが下向きかけたものが再び上向きとなったような感じです。
個別にはベルギーの化学大手の製薬部門を買収すると伝えられたアボット・ラボラトリーズが堅調、ジョンソンアンドジョンソンはオランダのワクチンメーカーへの出資を決定したと報じられて高く、ゼロックスに買収されると発表されたアフィリエーテッド・コンピューター・サービシズは大幅高となりました。投資判断と目標株価の引き上げのあったシスコシステムが大幅高、投資判断の引き上げられたアプライドマテリアルも高くなりました。一方買収する側のゼロックスは大幅下落、ディフェンシブ銘柄として買われていたクラフトフーズも軟調となりました。
本日の相場
日経平均
昨日の日本市場は週末の米国市場が軟調となったことや為替が円高に振れたこと、また、銀行株など金融株に対する増資懸念などもあって大幅安となりました。先物を筆頭に売り気配から始まるものが多く、寄り付きから大幅安となり、一時7月24日以来2カ月ぶりに日経平均は10000円を割り込む場面もありました。為替が若干円安に戻ったことから、かろうじて10000円を割り込まずに引けましたが調整気分が強まった感じです。
米国市場が大幅反発となったことや円高一服となったことから本日の日本市場は昨日の下げ分を取り戻すような戻りが期待されます。ただ、まだ水準としては円高と言う水準でもあり、金融株の増資懸念や金融政策への不信感も根強く、中間決算期末を前に積極的に持ち高を増やすということもないものと思います。原油や金なども堅調となったことで、資源株や非鉄株なども反発となって来るのでしょうし、昨日まで大きく調整となった輸出関連銘柄もリバウンドは期待出来ると思います。世界的な販売の回復が期待される自動車株が何処まで戻るのかが銀行株の戻りとともに大いに注目されます。
下値の節目と見られる水準を「窓」を空ける格好で下に放れました。昨日空けた「窓」=10150円から10250円の水準を「埋める」ことになるのでしょうが、いったんはこの水準(10150円〜10250円)が上値となってしまう可能性もまだ残っており、10300円台に乗せるまではまだ安心できないのではないかと思います。10100円台で上値を押さえられてしまう可能性もありそうですが、そうなると9800円前後まであっさりと調整することになりそうです。本日10200円台半ばを抜けて引けてくれば昨日の下落が「ダマシ」のような格好となって10100円台半ばから200円台半ばを下値に10500円から600円を上値とした保ちあいが続いているということになるのでしょう。
本日の注目点
◇ 8月の消費者物価指数(総務省)
◇ 7月の米S&Pケース・シラー住宅価格指数
◇ 決算・3−8月期:イオンモール(8905)、イオンクレジットサービス(8570)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.