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引き続き芳しくない雇用指標を受けて軟調清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

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<NYダウ>9487.67▼21.61

<NASDAQ>2048.11▼9.37

<為替:NY終値>89.8-89.86

引き続き芳しくない雇用指標を受けて軟調

 注目された雇用統計は失業率は予想通りとはなったものの引き続き悪化、非農業部門の雇用者数が予想を上回って減少したことから売り先行となりました。ただ、ここのところ、経済指標、特に雇用関係の指標は芳しいものではなく、雇用の停滞は織り込まれていたとの見方もあり、週末の買戻しなどもあって、堅調となる場面もありました。さすがに買戻しは入るものの買い上がるだけの力はなく、原油価格の下落などもあって、軟調となりました。

 景気回復に対する懸念も出てきています。ここまでは「雇用と個人消費さえ回復すれば」ということで土地の価格の下げ止まりや在庫調整終了からの生産の回復などが期待されて戻りましたが、雇用に懸念が強まっており、今後は景気回復の度合いを測りながらの戻り相場となって来るものと思います。個別企業の四半期決算の発表も始まるところで、決算動向や経済指標の発表に一喜一憂する展開となるものと思います。金融機関の決算動向などから金融不安が出てくるかどうかも注目されます。

 個別には再建計画を正式発表したCITグループが大幅高、S&P500種指数への採用が発表になったファーストソーラー(太陽電池パネル製造)が上昇するなど個別に買われるものはありましたが、シスコシステムズやHP(ヒューレットパッカード)など特に材料が出たわけでもなく週末の手仕舞い売りに押されるものが多く見られました。それでも値ごろ感からの買いもありインテルやIBMなどが堅調、バンクオブアメリカやJPモルガンチェースも買戻しなどが入り堅調となりました。

本日の相場

日経平均

 週末の日本市場は引き続き米国株安や円高に加え、返済猶予問題などもあり連日の大幅下落となりました。外国人も売り越し基調と伝えられ下支え要因とならず、週末ということで手仕舞い売りや持高調整の売りもあって大きな下落となったものと思います。景気回復が思ったほどではないとの見方もあり、買い手が見られずちょっとした持高調整の売りなどに押されてしまうようです。

 週末の米国市場は軟調となりましたが、為替が落ち着いていることや週末のヘッジ売りの買戻しなども期待され底堅い展開となりそうです。ただ、為替の水準もまだまだ円高水準であり、米国景気の回復も一服となっている感も強く、輸出関連銘柄などを中心に買い戻し一巡後は上値の重い展開となりそうです。指数も戻りが鈍いと見ると売り直される可能性も高く、買い手掛かり難のなかで見切り売りがかさみそうです。新政権が内需振興を打ち出していることもあり、個別に好業績が期待される小売株など内需株が物色されるのでしょう。

 節目と見られる9800円水準をあっさりと割り込んでしまい、今度は戻りの目処が9800円水準となりそうです。本日の引け値で9800値を保てるようであれば、9800円水準から10100円台半ばあたりまでのもみ合いとなるのでしょうが、9800円まで戻りきらないといったんは9500円から600円水準での底堅さ=節目を確認するような動きになるものと思います。景気回復度合いや為替次第と言えそうですが、いずれにしても新政権に対する不安も根強く当面は上値の思い展開となるのでしょう。

本日の注目点

◇9月の米ISM非製造業景況感指数

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