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インタビュー

元優等生の暴走族総長は、なぜ覚せい剤中毒になったのか?――杉山裕太郎さん (前編)嶋田淑之の「この人に逢いたい!」(3/5 ページ)

酒井法子と押尾学……この2人の違法薬物をめぐる事件は記憶に新しい。かつて覚せい剤といえば“遠いモノ”だったが、今では学生までもが手を染める時代に。こうした状況に対し、一石を投じようといている男がいる。ライブ活動などを通じ、世直しを図ろうとしている、杉山裕太郎さんに話を聞いた。

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ワルへの道をまっしぐら


高校を中退した16歳のときの杉山さん。場所は自宅の自分の部屋

 「中学に入るころには、ツッパッている先輩たちを見てカッコイイなと思うようになりました。そして中学2年生になると、ヒョウ柄の財布を持って、ボンタンはいて、仲間たちと大垣の街に繰り出したんですが、当時はこっちがカツアゲされましたね(笑)」

 中学3年生になると、若く経験の浅い男性教諭がクラス担任となった。彼は、杉山さんとウマが合わないのか、言いがかりをつけてくる。そして“事件”は起きた。

 「根も葉もないことを言われ、挙句『もう学校に来るな!』って言われたんです。親ともうまくいっていないときに、先生からもそんな扱いを受けたことで大人たちに対する反発心はピークに達しました」

 教師から「来るな!」と言われた杉山さんは、言われた通り学校に行くのを止めてしまい、夏休みにはバイクを盗んで乗り回すようになる。そして、その秋、検挙された。

 「この時は家裁送致となりました。それ以降、トータルで、逮捕2回、少年審判7〜8回という感じですね」

 では、高校進学はどうしたのだろうか?

 「正直言って、高校にはあまり行きたくなかったです。でも、どうしても……ということであれば、家に近いという、ただ、それだけで『大垣西高校に行きたいかな』と思っていました」

 これといって受験勉強をするわけでもなく家出生活をしていた杉山さんだが、入試の前日、ゲームセンターで遊んでいるところを親に発見され、自宅に連れ戻されてしまう。受験の結果は、驚いたことに「合格」だった。

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