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インタビュー

本場スイスで初めてヨーデルCDを発売した日本人歌手――北川桜さん(前編)嶋田淑之の「この人に逢いたい!」(3/7 ページ)

スイス、オーストリア、ドイツ……国ごとに異なるヨーデルを歌いこなし、本場スイスで日本人として初めてヨーデルCDを発売したプロの日本人ヨーデル歌手、北川桜さん。ビアレストランでのライブで場を明るく盛り上げる彼女は、もともとプロの声楽家だった。

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 このように、国によって大きな違いがあるヨーデル。北川さんは、これらスイス、オーストリア、ドイツのヨーデルのすべてを歌えるプロフェッショナルなヨーデル歌手なのである。

 「私はどんなタイプのヨーデルであれ、それを歌うことを通じて、人に夢を見てもらい、人々を暖かい気持ちにしたり、慰めたり、元気づけたりすることが、自分のミッションだと思っています。人間の社会とそうやってつながって生きていこうと思っているんです」


ヨーデルはヨーロッパの民族音楽。日本ではひとくくりにされがちだが、スイス、オーストリア、ドイツではそれぞれ、音楽的特徴も楽しみ方も異なる

「ホンモノ」のヨーデルを伝える

 女性ヨーデル歌手の日本における第一人者として、北川さんが最も留意しているのは、「ホンモノを伝える」ことだという。

 「よく訓練された演奏技術をベースに、ひとつひとつの楽曲を正確に再現することはもちろん大切です。しかしそれ以上に重要なのは、その国やその地方に特有の文化や歴史や人情を、自分自身の心と体で感じとること。そしてそれを、その土地特有の“訛り”で伝えるということです。ここでいう訛りとは、言語上の方言だけでなく、音楽表現上のクセも指しています」

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