<NYダウ>10012.23△10.05
<NASDAQ>2141.12△15.69
<為替:NY終値>89.25-89.31
注目された雇用統計は強弱感はなく、週末の買戻しで底堅く堅調
注目されていた雇用統計は失業率や平均時給などは改善したものの非農業部門雇用者数は予想を上回る減少となり、強弱感のない発表となりました。引き続き欧州の金融不安などから信用収縮の動きは続き、商品市況が軟調となり、株式市場も一時大幅下落となる場面もありました。ただ、雇用の改善は顕著に見られるわけではないものの改善傾向にあり、景気が回復基調にあるとの見方も根強く、週末の手仕舞いの買戻しもあって引け際に急速に下げ幅を縮小し最後は買戻しを急ぐ動きもあって堅調となりました。
欧州の金融不安が少なくとも商品市況には影響しており、信用収縮=リスク回避の動きがどこまで続くのかを見極めたいという感じです。景気が回復傾向にあるという見方は変わっておらず、個別企業の業績も回復傾向にあることから、節目と見られるダウ平均の10000ドルを割り込む場面では買い戻しも入り底堅くなっています。週末のG7会合でも経済対策は依然として必要との認識もなされ、「出口戦略」が取りざたされるのはもう少し先になりそうで、いったんは底堅い展開から戻りを試すような動きになって来るのではないかと思います。
個別には売られすぎ好業績銘柄には買い戻しも入り、アップルやインテル、シスコシステムズなどのハイテク銘柄の一角が高く、商品市況は軟調ですが売られすぎの反動からパブリック・ゴールドやニューモント・マイニングが大幅高、アルコアも高くなりました。一方で、GE(ゼネラル・エレクトリック)やボーイングなどの景気敏感株の一角が軟調となりました。
本日の相場
日経平均
先週末の日本市場は米国株安や円高を嫌気する動きから大幅下落となりました。欧州での金融不安や金融引き締め懸念から信用収縮の動きとなって売り急ぐ向きもあったようです。かろうじて節目と見られる10000円を意識するところでは下げ渋り、10000円を割り込まずに引けました。業績回復が鮮明となっている銘柄も多く、底堅さも見られたものと思います。
週末の米国市場が堅調となったことから日本市場も底堅い展開が期待されます。信用収縮懸念が根強く「円キャリー取引」の解消の動きなどがあると一段と下落する場面もあるのかもしれませんが、為替も落ち着きつつあり、週末に売られすぎた銘柄の買戻しなどは見られるものと思われ、指数も底堅い展開となって来るのではないかと思われます。足元の業績回復が鮮明になっているハイテク銘柄などにも買戻しや押し目買いは見られるものと思われ、底堅さは期待できるものと思います。海外で商品市況は引き続き軟調となっているのですが、商社株や非鉄株なども買戻しが期待され底堅い展開となってくるのでしょう。
日経平均は10000円の攻防ということになりそうですが、瞬間的に10000円を割り込む場面があってもいったんは達成感から買い戻されて、10000円台は保てるのではないかと思います。10000円を割り込まなければ割り込まないで底堅さから買戻しも入るのでしょうし、いずれにしてもいったんは節目と見られる10000円を意識して底堅い堅調な展開となり、10100円台半ば以上で引けるようであれば、底入れ感から一旦は戻りを試す動きとなってくるかもしれません。逆に10000円を割り込んで引けるようであれば、一段の下落となるのでしょう。
本日の注目点
◇2009年12月の貿易収支(財務省)
◇1月の景気ウォッチャー調査(内閣府)
◇1月のマネーストック(日銀)
◇1月の貸出・資金吸収動向(日銀)
◇決算・12月期:アサヒ(2502)
◇決算・4−12月期:東洋紡(3101)、三菱レイヨン(3404)、カネカ(4118)、DIC(4631)、三菱マテリアル(5711)、古河電工(5801)、近鉄(9041)、セコム(9735)、ディスコ(6146)、ヒロセ電機(6806)
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