「結婚=生活が苦しくなる」と考えない方がいいですよ:岡村社長に“働く”について聞いてきた
読者からのさまざまな悩みについて答えてもらう、シリーズ「“働く”について聞いてきた」。今週からはリーブ21の岡村勝正社長が登場。これまでクリーニング店などを経営してきた岡村社長は、“働く”についてどのような考えを持っているのだろうか。
企業のトップに、読者からのさまざまな悩みについて答えてもらうシリーズ「“働く”について聞いてきた」。これまでSBIホールディングスの北尾吉孝CEOなどに答えてもらったが、今週からはリーブ21の岡村勝正社長にバトンタッチ。リーブ21を立ち上げる前に、自動車修理業やクリーニング店などを経営してきた岡村社長は、“働く”ことについてどのような考えを持っているのだろうか。
ベンチャー企業勤務 29歳 男性Aさん
今の会社はベンチャーですが、給料もそれほど悪くなく、仕事内容に不満があるというわけでもありません。また、ベンチャーのため、会社の形態も変わりやすく、分社化して要職につく人間もいます。しかし、一方で、重要事項の決定権は会社の創立メンバーがしっかり握っている感は否めません。そこで、この会社で上を目指していくべきか、ステップアップを目的とした転職をすべきか迷っています。30歳目前で、そろそろ結婚も意識し始めており、このままでよいのか悩んでいます。
1人で食えなくても、2人なら食える
いまの会社で働き続けるのか、それとも新しい会社に転職するのか――。どちらを選択すればいいのか、と迷うところだと思います。しかし人生という長いスパンで考えれば、どちらを選んでも大差はないように思います。
Aさんはベンチャー企業にお勤めということですが、ベンチャーには多少の矛盾はつきもの。そのような組織の中でも、仕事に全力投球し、成果を挙げることができれば、いろいろなチャンスが生まれてくるはずです。もちろんこのタイミングで転職しても、Aさん次第で道は開けることでしょう。
特に若いころは、給与面や休日といった条件面などを重視する傾向があります。もちろんそれらのことも大切ですが、もっと重要なのは“自分自身を磨く”ということではないでしょうか。結果や成果はすべて自分で作り出すもの――。こういった強い意志で挑めば、大きな成果を期待できると思いますよ。
ところでAさんは結婚を不安視しているようですが、「1人で食えなくても、2人なら食える。2人で食えなくても、3人なら食える」――といった考え方をしてみてはいかがでしょうか。「結婚して食えなくなった」「子どもが生まれて食えなくなった」といった声を、私は聞いたことがありません。「結婚=生活が苦しくなる」などと考えない方が、気が楽になりますよ。
岡村勝正 (おかむら・かつまさ)
1945年生まれ。1970年に自動車修理業「岡村板金」を設立。72年にクリーニング業「サンドライ」設立し、78年にはサンドライのFC店舗は70店、年商は5億円となる。76年から「抜け毛・脱毛」を改善するための研究を始め、91年には発毛システムを完成させる。そして93年に毛髪クリニックリーブ21を設立をし、2001年からは世界で唯一のコンテスト「発毛日本一コンテスト」を毎年開催。現在は全国102カ所に店舗を展開する。経営のほか、CM制作などの宣伝、新規事業に幅広く携わる。
編集部からのお知らせ
連載「“働く”ことについて」では、読者の皆様からの相談を受け付けております。投稿についてはこちらからお願いします。なお、受け付けました内容に関しては、記事中でご紹介させていただくことがございますので、ご了承ください。
関連記事
- 上司が“無能”で困っています……どうすればいいでしょうか
「上司があまり働いてくれない」――といった不満を抱えている人も多いのではないだろうか。こうした悩みに対し、ウォルト・ディズニー・ジャパンの商品ライセンス部門「ディズニー・コンシューマ・プロダクツ」で日本代表を務める中澤一雄氏が答えたくれた。 - 会社の業績が悪く不安……どうすればいいでしょうか?
「会社の業績が低迷し、今後のことが心配」といった悩みを抱えている人も多いだろう。こうした不安に対し、ウォルト・ディズニー・ジャパンの商品ライセンス部門であるディズニー・コンシューマ・プロダクツで日本代表を務める中澤一雄氏はどのように答えたくれたのだろうか。 - 新しい仕事に挑戦しても失敗ばかり……どうすればいいですか?
- 人は能力さえあれば、成功を手にすることができるのか?
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.