検索
速報

米国株高を好感して買い先行となるも持高調整の売りに押されて上値の重い展開清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena

市況概況

日経平均 10815.03円 △40.88円
売買高 18億9348万株
日経平均先物 10740円 △20円
売買代金 1兆2750億円
TOPIX 951.97 △4.60
値上がり銘柄 1092銘柄
東証マザーズ指数 451.92 △0.02
値下がり銘柄 459銘柄
日経ジャスダック平均 1267.64円 △3.51円
変わらず 128銘柄
騰落レシオ 134.06% △4.07%

日経平均

米国株高を好感して買い先行となるも持高調整の売りに押されて上値の重い展開

 米国市場が堅調となったことから、日本市場も買い先行となりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)も引き続き買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡した後も材料含みの銘柄や決算の上方修正を発表した銘柄などを中心に堅調な展開となりました。世界的な景気回復を織り込むように業績上振れとなるものも多かったのですが、為替が対ユーロで円高に振れると上値の重さを嫌気するように手仕舞い売りも嵩み上げ幅縮小となりました。持高調整の買戻しが一巡した銘柄なども見切売りに押され、持高調整の売りが残っているような銘柄も軟調となるものも見られました。

 後場に入ると目先筋の買戻しが一巡したこともあり、また、過熱感からの利益確定売りや見切売りも嵩んで軟調となるものが多くなりました。指数も一時軟調となるなど冴えない展開となり、目先筋の買いが引っ込むと持高調整の売りも目立ち、指数を下押す要因となりました。一方で、来期を睨んだ押し目買いも見られて底堅く、底堅さを確認して買戻しを急ぐ銘柄なども散見されました。相変わらず持高調整の売り買いが中心と見られ、方向感のない展開が続き、最後まで持高調整の買戻しも見られ、上値は重いものの堅調となりました。

 小型銘柄も手仕舞い売りに押されるものが多かったのですが、値持ちの良い展開となりました。東証マザーズ指数は横ばいとなり、日経ジャスダック平均も小幅高となりました。先物はまとまった売り買いも散見されたのですが、継続的な売り買いは見られず、仕掛け的な売り買いもなく、指数を大きく動かすような場面はほとんど見られませんでした。期末の持高調整に合わせ、先物の持高調整も行なわれていたようです。

 相変わらず相場の方向感が見られない展開です。米国市場が過熱感がありながらも業績の回復を織り込むように堅調となっているにも関わらず、日本市場では業績回復に反応はするもののしっかりと織り込むような展開にはなっていません。目先の好材料に飛び乗ったり、値動きの良さに飛びつく動きは見られるのですが、そうした買いは長続きもせず、持高調整の買戻しと同様に指数を押し上げても相場全体に盛り上がる感じはありません。業績回復をしっかりと織り込み上値を追うような動きは来週以降と言うことになるのかもしれません。

テクニカル分析

日経平均

NYダウ

 先週の水曜日の高値を抜けて1月高値を窺う動きになるのかと思われましたが、ストキャスティックスやRSIが高値圏からの調整となっていることからも分かるように過熱感も強く、上値も重く気迷い気分の強い形となりました。「十字足」となり、相変わらず先週水曜日の高値と木曜日の安値の範囲内でのもみ合いをどちらに抜けるのかが注目されます。先週水曜日の高値を抜けて1月高値を窺う展開となっても達成感から調整となりそうで、逆に先週木曜日の水準を割り込むと過熱感を冷ますような調整となりそうです。いずれにしても上値の重い展開はまだ続きそうです。

TOPIX

NYダウ

 1月高値を意識するような水準の高値で「十字足」となりました。RSIもストキャスティックスも高値圏からの調整を示唆しており、明日の寄付きが軟調となるようであれば、一旦調整となるものと思われます。明日の寄付きが高いようであれば、1月の高値を窺ってから達成感と過熱感から調整となるのでしょう。

円相場

NYダウ

 引き続き雲の中で底堅い展開となっていますが上値も重い状況が続いています。RSIもストキャスティックスも今度は下げ足りないような感じでしたが、雲の下限を意識して底堅く、戻りを試す展開となっています。まだしばらくは雲の中での動きと見ておいていいのではないかと思います。

銘柄ピックアップ

持高調整の売りも見られ、上値の重い展開

日精工(6471) 716 △33

 昨日の引け後に2010年3月期の連結業績予想の上方修正を発表、市場予想も大きく上回ったことから素直に好感されて大幅高となりました。自動車関連製品の販売が計画を上回ったことで上振れとなりました。

日電硝(5214) 1305 ▼20

 昨日の引け後に2010年3月期の連結営業利益が従来予想を上回りそうだと発表されましたが、材料出尽くし感や買戻し一巡から売られ軟調となりました。同時に発表した4−6月期予想が慎重であったことを嫌気する動きもあったものと思われます。

キトー(6409) 105100 △15000

 買い気配から始まりいったん寄り付いた後も買いが続き、ストップ高となりました。同業で世界最大手のフィンランド社と資本・業務提携すると発表、地域的補完や荷揚げクレーン製品の相互供給などによる採算向上への期待が膨らみ買いが集まりました。

任天堂(7974) 30400 △2430

 大幅高となりました。専用のメガネをかけなくても3D(3次元)映像でゲームを楽しめる携帯型ゲーム機を2010年度中に日米欧で発売すると発表、「3D関連銘柄」としての人気も期待されて買われ大幅高となりました。

アサヒ(2502) 1733 ▼44

 外資系証券会社が、国内のビール系飲料の販売数量が低迷しているとして、2010年12月期の連結営業利益予想を引き下げ、投資判断も引き下げたことが嫌気されて売られ、軟調となりました。持高調整の売りもあったようです。

洋エンジ(6330) 346 △19

 後場に入ってから急伸となりました。後場に入ってからの取引時間中に2010年3月期の利益見通しと配当予想の上方修正を発表、好感する買いが入り大幅高となりました。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る