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経済指標もまちまち、金融不安は薄れたものの過熱感も清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

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<NYダウ>10850.36△9.15

<NASDAQ>2395.13▼2.28

<為替:NY終値>92.49-92.55

経済指標もまちまち、金融不安は薄れたものの過熱感も強く小動き

 強弱感が対立、過熱感が強いことから上値の重い展開となりました。朝方発表されたGDP(国内総生産)確定値は下方修正となったのですが、欧州の金融不安が薄れたことから、商品市況が全般的に堅調となり、一旦は上値を試すような動きも見られました。消費者信頼感指数が予想を上回ったことも好感されたものと思われます。ただ、目先的な過熱感が強かったことや商品市況の上昇も限定的となったことから、利益確定売り、手仕舞い売りに押されて安くなるものも見られ、ダウ平均は小幅高、ナスダック指数は小幅安となりました。

 引き続き堅調な地合いが続いているのですが、目先的な過熱感はかなり強まり、週末の手仕舞い売りに押されるものも多く見られました。買い戻し一巡もあって、軟調なものも目立ちました。景気回復を示す経済指標も多く見られるのですが、まだ改善が見られない指標などもあり、景気回復を織り込んではいるものの、まだ本格的な回復が見られるということでもなさそうです。国債価格の下落=金利の上昇でドルが買われる場面はあったものの、まだ景気回復を過大評価するようなこともないようです。

 個別には欧州金融不安が薄れたことで、バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースなど金融株が堅調、原油価格は最後は軟調となりましたが、エクソン・モービルやシェブロンなど石油株は堅調となり、金価格が堅調となったことからニューモント・マイニングなど金鉱株は高くなりました。景況感の好転を受けてGE(ゼネラル・エレクトリック)やキャタピラーなど景気敏感銘柄は総じて堅調となりましたが、アップルが大幅高となる一方でインテルやグーグル、マイクロソフト、が軟調となるなどハイテク銘柄はまちまちとなりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は権利付最終売買日と言うこともあり持高調整の買い戻しなども嵩んで大幅高となりました。1月の高値を抜けて一時11000円台に乗せるなど買い急ぐ動きもあり、過熱感も強いのですが、週末の手仕舞い売りをこなして大幅高となりました。円安を好感する動きや業績回復を素直に織り込むような動きもあり、ほぼ全面高となりました。外国人が引き続き買い越し基調と伝えられたことも買い急がせる要因となったものと思います。

 先週末の米国市場はまちまちとなりましたが、欧州での金融不安が薄らいだことから、対ユーロで円安となったことを好感する動きも見られそうです。ただ、一方で、目先的な過熱感が強いことや先週末に心理的な節目と見られる11000円をつけたことから達成感も出るものと思われます。ハイテク銘柄なども欧州金融不安の緩和も織り込まれているのでしょうし、配当落ち分(70円程度?)を取り戻し難いと思います。

 日経平均は節目と見られる1月高値を抜け、11000円を抜けたことで達成感から売り先行となりそうです。配当落ち分を一気に取り戻すような上昇となるのかどうかが注目されますが、引き続き11000円前後が上値の目処となる格好で11000円前後では上値も重くなるものと思います。売り急ぐ動きはないのでしょうが、配当狙いの買いが見られた分、配当を取ったあとの利益確定売りも多いものと思われ、目先的な過熱感も強いことから、配当落ち分の下げに限定されたとしても上値の重さが確認されると売り急ぐ向きも多くなりそうです。下値は今度は10800円〜900円の節目での底堅さを確認することになるのかもしれません。

本日の注目点

◇2月の商業販売統計(経産省)

◇2月の米個人消費支出

◇2月期決算:ニトリ(9843)、乃村工藝社(9716)

◇6−2月期決算:ウェザーニューズ(4825)、壱番屋(7630)

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