電子書籍を利用したい、利用したくない理由
あなたは電子書籍でどんなジャンルを読んでみたいですか? 25〜44歳の男女に聞いたところ、iPadを使っては「雑誌」「コミック」、Kindleでは「文芸書・小説」「ビジネス書・実用書」と答えた人が目立った。ライフネット生命保険調べ。
電子書籍を利用したことがあるという人は、これまでにどんなジャンルを読んだことがあるのだろうか。電子書籍を利用したことがある人(544人)に聞いたところ「コミック」(76.8%)と答えた人が最も多く、次いで「文芸書・小説」(44.3%)、「アニメ・ゲーム」(18.0%)であることが、ライフネット生命保険の調査で分かった。
全員に、読んでみたい電子書籍のジャンルを聞いたところ、iPadを使っては「雑誌」(31.3%)、「コミック」(30.2%)と答えた人が多かった。一方、Kindleでは「文芸書・小説」(30.0%)、「ビジネス書・実用書」(20.8%)が多く、iPadとは違った傾向がうかがえた。
電子書籍を利用したい、利用したくない理由
電子書籍を利用したいという人(372人)に、その理由を聞いたところ「保管場所をとらない」(82.8%)と答えた人が最も多かった。次いで「読みたい作品がすぐ手に入る」(56.2%)、「多くの本を持ち運びながら読める」(52.7%)、「書籍の検索がしやすい」(49.2%)と続いた。読書量別で見てみると、読書頻度が週1冊以上の人では「読みたい作品がすぐ手に入る」(67.0%)、「書籍の検索がしやすい」(59.8%)、「在庫切れがない」(52.6%)といった理由が全体よりも10ポイント以上高かった。
一方、電子書籍を利用したくないと答えた人(305人)に、その理由を聞いたところ「開きたいページや読み返したいページをすぐに開けない」(43.0%)と答えた人がトップ。このほか「専用の端末を買わなければならない」(38.0%)、「端末のバッテリーが気になる」(33.1%)、「紙の質感がない」(31.8%)という結果に。読書量別で見てみると、読書量が週1冊以上の人では「紙の質感がない」(52.9%)、「専用の端末を買わなければならない」(50.0%)、「コレクションができない」(44.1%)、「読みたい本が電子書籍化されていない」(26.5%)といった理由が全体よりも10ポイント以上高かった。
インターネットによる調査で、25〜44歳のビジネスパーソン1000人が回答した。調査期間は2月26日から3月1日まで。
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