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コラム

高速道路料金は値上げの流れ? 欧州の交通事情(2/4 ページ)

日本の高速道路は料金の値下げや割引が行われいるが、欧州は逆に有料化や値上げの方向に進んでいる。有料といっても国によって料金と徴収方法は違うが、どの国も財政は厳しく有料化の流れは“当然”と受け止められているようだ。

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速度制限なし

 このほかにも特筆すべき点は数多くある。例えば、アウトバーンに制限速度がないことは日本でも有名だ。

 「制限速度なし」は世界的にも極めてまれなシステムで、本当に時速200キロ以上で疾走するクルマを見かけることがある。クルマの性能は進化を続けているから可能なのだが、特別な訓練を受けたドライバーでなければ140キロが反射神経の限界とされている。筆者が経験した最高速度は時速約190キロ(ただし同乗者として)。正直、かなり緊張した。

 ただ、実際は安全上・路面状態・工事などの理由から6割程度の区間に速度制限が設けられているし、200キロ以上で走ればすぐ前のクルマに追いついてしまうから、そうそう速く走れるものではない。度を越した高速走行は燃費を低下させるためエコでなく、総合的に考えた推奨速度は時速130キロ程度とされている。


アウトバーン5号線

日祝日は走行禁止

 日・祝日はトラックの走行が禁止されていることも日本にはない特徴だ。生鮮食料品など例外的に走行を許されるトラックもあるが、事前の届出が必要で特別料金も発生する。目的はトラック運転手の労働環境保護で、運転手は強制的に休息をとらされることになる。日・祝日のサービスエリアはトラックで満杯となり、テーブルとイスを出してくつろぐ運転手の姿が目立つ。

 なお、アウトバーンにはゲートが一切なく、入口と出口に簡単な標識が立つだけのため「知らないうちにアウトバーンを走っている」ようなことが起こり得るから注意が必要だ。

サービスエリア(写真=左)。標識のサインは上から「5号線 フランクフルト方面」「駐車場」「レストハウス」「大型自動車用駐車場」「ガソリンスタンド」、落ち着いた雰囲気のレストハウス(写真=右)

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