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生意気な新人には、どのように接すればいいのか:吉田典史の時事日想(3/3 ページ)
そろそろ新入社員が研修を終え、それぞれの部署に配属されるという会社も多いだろう。しかし新人の中には“生意気”な奴がいることも多いが、そうしたタイプにはどのように対処すればいいのだろうか。
それでも納得できないときは、管理職に話を持ち込んだほうがいいだろう。ただし、くれぐれもタイミングを考えるべきである。このあたりはうまく対処しないと、そのデキの悪い先輩から今後、イジメを受けないとも限らない。
前述の中村氏は、こう付け加える。
「先輩はこの時期、後輩にリスペクト(敬意)の念を持つようにしたほうがいい。例え自分よりも若くともいいものを持っている場合があります。それを見つけ出し、褒めてあげると、その新人は心を開くと思います。そのうえで仕事を教えないと、効果は上がらないでしょう。相手を尊重することは、ビジネスをするうえでの本質です」
ここまで読むと、20代後半〜30代半ばの社員の中には「あんな生意気な奴に敬意の念なんて持てない」と思う人がいるだろう。その思いは分からないでもない。確かにひどい新人はいる。だが管理職になると、実はもっとレベルの低い社員が部下になる可能性はある。その都度、「こんな奴、使えねぇ〜」とその部署から追い出していると、最後は管理能力を問われる。
だから口先だけの新人とめぐり合っても、うまく接することで近い将来に備えよう。どのみち、3年以内に3〜4割の新人は辞めていく。20代後半〜30代半ばの社員には「それほど目くじらを立てるな」と私は言いたい。この時期は、新人の姿を見ながら我が身を振り返ることに徹したほうがいいのだ。
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