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コラム

約9割のビジネス書は、ゴーストライターが書いている吉田典史の時事日想(3/3 ページ)

ビジネス書を読んだことがあるという人も多いだろう。しかしビジネス書の多くは、“ゴーストライター”が書いていることをご存じだろうか。ある大手出版社の役員によると「約9割はゴーストライターが書いている」という。

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 日本は中国などの追い上げに対応できうるフレキシビリティーを整え、それぞれの業界の規制を取り払い、柔軟かつ競争性のある社会にしていくことで中国などに対抗できうるし、アジアにおいてプレゼンスを明確にしていくことで対応もできる。

 賢明な読者は、さっぱり意味が分からないだろう。私も理解できない。ちなみに知名度は日本で上位10番以内に入るコンサルタントである。これぞ、コンサルタントや研究員らが書く、何度読んでも分からない「売れない日本語」なのだ。編集者はこういう文章を受け取りたくないと強く思っている。これらを直すのに、少なくとも1カ月はかかるだろう。こうしたトラブルを避けるために、商業用日本語を書くことができるライターを使うのである。

 今後、読者がビジネス書を読むときにはその著者のブログと本の文章を読み比べてほしい。言葉の使い方や表現の仕方が全く違うことに気付くはずだ。さらに、著者の本が何冊もあるときも比較してほしい。それぞれ違うライターが書いている可能性が高いので、文章が違うはずだ。本のいちばん裏のところ(奥付)に「編集協力 ○○○○」とか「編集(執筆) ○○○○」などと書いてあることがあるが、それらにも注目してほしい。その人たちが、ゴーストライターである可能性が高いからだ。

 ビジネス書を読むときに、このような裏側を知ると、これまでとは違った印象を持つのではないだろうか。最後に聞きたい。自分で書いていないのに、著者と言い切ることは詐欺なのか、それとも詐欺ではないのだろうか。私は、いまなお答えることができない。

 →ゴーストライターは貧乏? いま原稿料を明らかに

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